第10話 怪我
帰って…
「ただいまっと!」
「帰ってきたのはいいんだが、どうするんだ?昨日の夜は愛し合ったばっかりだが…」
「…どうする?胸を大きくしたいって思うなら手伝ってあげるよ?」
「…夜にやると抑えられなくなるからな…頼む…」
「じゃあ椅子、座って?どうぞ?」
「ありがとう…」
「…そういえば胸はどれくらい大きくしたいの?」
「そうだな…そこまでは考えてなかった。カエデは私の胸がどれだけ大きければ満足するんだ?」
「…それは…大きければ大きいほどオスは興奮するよ?僕だって例外じゃないよ?」
「なら…セイリュウの大きさを超えて見せるか…?///」
「…がんばってみる…?」
「…カエデに任せるぞ…?」
「うーん…でも僕は…ビャッコのその胸もいいと思うよ?」
「え?オスはメスの胸が大きければ興奮するんじゃないのか?」
「確かにそうだけど…でもビャッコのような胸でも僕は好きだよ?」
「…とすると…カエデからすると私の胸は大きくしなくてもいい…そういうことか?」
「僕はどっちでもいいけどね?」
「…どっちがいいんだ?」
個人的には個性を大切にしてほしい!だから…
「…そのままでいいと思うよ?胸の大きさだけで人生決まるわけじゃないし?」
「じゃあそうするぞ?」
「約束して?誰かに胸のこと言われても決して気にしないこと!」
「あぁ、いいぞ?」
「よかった!ありがと!よしよし!」
頭撫でてあげようか!
「何をっ!?」
「ふふふ…」
「んー…気持ちいいな…」
目を細めながらも満足そうに笑顔を浮かべる。可愛い!
「かわいいね…」
「ん…そうか…?」
「四神だからってカッコよくないといけないってことじゃないからねー?可愛さも大事だよー?」
「…そうだなー…」
「ビャッコはねー?可愛いよー?それもフレンズの中で1番ねー?」
「そうか…?嬉しいぞ…」
「…思ったんだけどさ…四神のみんな以外にカフェが似合うフレンズさんっている…?」
「いないだろうな!はっは!」
「じゃあ今度みんなと一緒にカフェに行く?」
「そうだな!オレンジたちがあのロープウェイとやらも変えてくれたしな!」
そうなんです。足で漕ぐ感じじゃなくて完全自動になったんです。楽になったー!
「じゃあ今度、みんなでお茶会ね!」
「楽しみだな!」
「うん!あー、ほっぺむにむにー」
「にゃにをぉ…」
「ほっぺ柔らかいー」
「むー」
反応よ…!可愛すぎる…!
「あれ?怒った?」
「むにゅう…」
「…可愛い」
「…カエデに喜んでもらえて嬉しいぞ…」
「そっか!そりゃよかった!」
「…頼みがある」
「ん?」
へぇ、珍しい。
「セルリアンがいなくなってあまり戦うことも無くなったが…体が鈍りそうなんだ。訓練の相手を頼みたいところだが…」
「うん!任せて!」
ビャッちゃんと戦うのか…懐かしいなぁ!
「あれ?でもセルリアンモードで戦うの?」
「いや、素だが?」
「大丈夫なの?怪我とか」
「私を舐めるな!訓練に怪我はつきものだ!」
それはそうだけど!
「安心しろ!もしカエデが怪我したら治るまで看病してやるからな!」
「…だったらロッジの近くに行ってフェニックスさんに怪我を治してもらうのはどうかな?」
「…私が…信用できないのか…?」
「…あっ!ごめん!信用できないわけじゃない!」
「じゃあ…私に看病されたくないのか…?」
「いやいや!いいとも!嬉しいとも!」
「じゃあ…やるぞ!」
…
神の皆さんもなぜかきた。なんで?
「お主ら…」
「ん?悪い?」
「体が鈍るからな」
「いや、悪くはないのよ」
「始めていいよね?」
「ええ」
「…こうやって素で敵として向き合うのは初めてだな」
「そうだね…?」
「初めていいわよ?」
「じゃあ…いくよ!」
「あぁ!」
「グラァァァァァ!」
…久しぶりだなぁ!数年前に野生解放・暴を教えてもらってからあまり使ってないね!でもまさか恋人でもあって妻でもあるビャッちゃんにその牙を向けることになるとは!
「ほう!最初からそれか!ならば私も本気だ!」
ビャッちゃんも野生解放して本気モードか!
「グゥゥゥ!?」
「どうした!?急に止まったが!?」
「グァァァァ!」
急襲急襲!
「なっ!?」
「ウラァァァ!」
「つっ…」
「ガウッ!?」
ビャッちゃん!?大丈夫!?
「…その油断が命取り!」
「グゥゥゥ!」
ちっ!
「…ウゥゥゥ…」
…
…当然のように負けたよ!ビャッちゃんに敵うわけない!
「ふぅ…お疲…れ様…」バタッ
「カエデ!?大丈夫か!?」
「うん…大丈夫だよ…」
「腕からも血が出てるぞ…すまない…」
「大丈夫だって…ちょっと治療すれば大丈夫!」
「…誰でもいいから運んでくれないか…?」
「大丈夫だって…つつつ」
「ほら!痛そうじゃないか!」
実際かなり痛いよ…!奥までグサって入ったからね…!
「…ごめんね?頼んでいいかな…?」
「…全く、無理するんじゃないぞ?」
「…しかしこの傷は…」
「やはりフェニックスに頼むか?」
「痛い…からね。お願いしようかな?」
実質めちゃくちゃ痛い。
…
小1時間後…
「ようこそロッジアリツカへ!…って」
「フェニックスはおるか!」
「フェニックスさんですね…?」
「…カエデ…もう少しだからな…」
現在、意識消えてます。
「どうした?怪我か?」
「カエデを治せないか!?」
「ビャッコ!?…うわ…すごい傷だな…何があった?ここに寝かせろ?」
「…訓練で…」
「…セルリアンはいない。訓練する必要は無いと思うが?」
「体が鈍ると危険だから…」
「…そういうことか。ちょっと待ってろ」
…
「一応応急処置はした。だが俺も万能ではない。少なくとも完治には一週間必要だ」
「…そんな怪我だったのか…」
「でも半日あればすぐに目を覚ます。安心しろ!」
「あぁ…!ありがとう!」
「…その指輪、お前ら、つがいになったんだな?」
「…バレたか」
「んー?どうしたのー?」
「!オイナリ!寝てなくて大丈夫なのか?」
「もお!私だって少しは動けるんだから!ってビャッコ!久しぶりだね!」
「久しぶりだな。ていうかそのお腹は…」
「うん!…私、お腹の中に子供がいるんだ…フェニちゃんと私の子供がさ…」
「本当か!?」
「うん!ていうかビャッコのその指輪はなんなの?」
「ん?わからないのか?」
「…!カエデもつけてるってことは…!」
「あぁ!私たちはつがいになったんだ!しかも夫婦にもな!」
「ほんと!?おめでと!いやー、まさか2人がつがいになるなんて思ってもなかったよ!」
「そうか?」
「そりゃあそうだよ!だって一緒にいるところなんか見たことないもん!」
「いやあのな?5人でいたからそりゃそうだぞ…」
「あっ!みなさん、どうしたんですか?」
「あ、カイト!」
「カイトか…久しぶりだな?」
ロッジにいて立派なツノを持っているフレンズさんといえばカイトさんしかいない。
「あ、スザク様とビャッコ様!久しぶりです!」
「そうじゃな…フレンズになったばっかりの時は小さいツノじゃったが…今ではもう立派なツノになっておるの!」
「勝手にこれぐらいの大きさになったんですよ…」
「まあ…成長したな?」
「そうですか!ありがとうございます!…それとカエデさんは…」
「あぁ。全治1週間、気絶時間およそ半日、3日間は安静にしなきゃな?」
「そんな怪我したんですか!?」
「怪我!?どうしたのかしら!?」
「誰の怪我ですか!?」
「お…ミライか」
「カイトさんですか…どんな怪我なんですか?」
「ちょっとな…爪がかなりガリッてやってしまってな…」
「あら…それは痛々しいことで…」
「突然だけど推理していいかしら!?」
「え?推理?する必要なくないか?」
「ビャッコ様とカエデのその左手の薬指…指輪をつけていることから、あなたたち、つがいになったわね!?」
「…よくわかったな!」
「やったわ!当たったわ!」
「よかったですね!」
「いや!これもミライさんの手伝いのおかげだわ!」
「いえいえ!フレンズさんのためならなんでもやりますよ!…でもその私自身も今はもうフレンズですが!オレンジさんには本当に感謝してます!」
「それでもまさか私と同じフレンズになるなんて思ってもなかったわよ…」
「…ビャッコ様ー!スザク様ー!」
「ん?」
「部屋の用意ができましたのでとりあえずカエデさんを部屋に移動させますよ!」
「あぁ」
…
「…ふぅ、これでいいか?」
「はい!ありがとうございました!」
「…さて、スザク、私がいる。帰ってもいいぞ?」
「なっ…!?」
「もう私たちはつがい…といったはずだ。私が面倒を見る」
「…そうじゃな」
「そうそう、一つ連絡がある。近いうちにカフェにみんなで行こうとの話があった」
「ならそれもみんなに話しておこう」
「ありがとう…」
「…ビャッコ、もう我らは決心したんじゃぞ?ビャッコとカエデ、2人が幸せになれるような環境を我らで出来る限り作る、とな?だから我らのことは気にせずに、自由にどこかに出かけて、愛し合うといいぞ?」
「…ありがとう」
「じゃあ我はこれで、な?」
「あぁ」
…
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