第7話 何が違うの?
「
「じゃあ、乾杯」
「ぷはぁ~、美味い」
「
「馴染みの店に来るのに理由は要らないだろ?」
そう答えつつ、
「はぁー…で、何かあったの話してみてよ?君の近況が気になるな」
「エンジニアになるの諦めようかと思いまして…」
「エンジニアになりたいと言って会社辞めたのにどうしてだい?」
「今日も面接に行ったんですが…面接官は僕と同い年くらいの女性に見えました。名前は
「面接官の容姿は重要だね。特に可愛い女性だとやる気出るよね」
「まぁ、いつもの面接の通り経歴や今までの勉強内容や趣味とか軽く話してたんですよ。」
「問題なさそうじゃん」
「その後なんです…その黒井さんから『うちは雇う気はない』と言われました。」
「きついね…理由は聞いたの?」
「理由は『能力の証明がなんらなされていない』からです。」
「能力の証明って資格取ったりとか?」
「僕が行ったプログラミングスクールは資格を取るとかありません。プログラミングを教えてくれました。で、覚えたプログラミングを駆使してポートフォリオを作るんです。」
「ごめん、ポートフォリオって何?」
「ポートフォリオってエンジニアが力を証明するために作るサイトの事ですね。それを面接してもらう会社に経歴書と一緒に見てもらって出来るか、出来ないかを会社は採用の判断に使うらしいんです。」
「エンジニアとしての力を証明するために作品を見せるってことね」
「はい。それで、黒井さんに言われたのが『ポートフォリオがただの写経やコピペの集合体』と言われました。『創意工夫が一切なく、他の人と差別化する事も出来ない』と…」
「少しわかるな…新入社員やアルバイト、パートとかは教えることを前提に雇うんだよね。ただ中途入社などの場合は高い給料を払うことが多いから『出来ます』『やります』言われても資格や今までの業務実績がないと信用出来ないんだよね…」
「同じようなことを言われました。あと『希望年収も前職年収より上げているというのは何故か?』と言われてちゃんと答えることが出来ませんでした。『エンジニアになれたらこんだけ貰えるだろうと思ったの?』と言われて…」
「野党側としては全くの別業種で全然知識がない人を雇うなら新卒と同じ年収にしたいよね。」
「なぁ、
「高いお金払って時間も使ったので未練がないとは言えません…」
「なぁ、
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