第33話 トイレの彼女

 学校で授業が終わったタイミングで、個室を利用するためトイレに急いでいた。理由は不明だけど、個室は一つしか無いのだった。無事到着、だが先客がいた。ドアを開けて出てきたのは、懐かしいTさんだった。どうやらトイレが詰まって流れないのだという。ここのトイレでは良くあることで、手伝うことにした。粗方片付いて、Tさんの顔に着いてたナニカを指でつまんで取ってあげた。甘い雰囲気が漂い、周りの男子連中がいつのまにそんな関係になってたんだとか騒ぐ。しかしこの場所とシチュエーションでは、さすがに背景を無視しなければ酷い絵柄である。


 兎に角、目的を達成したあと教室に戻るとついTさんを探してしまった。なぜか凄く可愛いと思ってしまい、反応から好意を持たれたと認識したためであった。彼女は戻ろうとした席の隣に座っていた。僕はゆっくりと彼女の方に歩いていった。


ーー終わりーー

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