第78話 卒業とミッション発動④
エイリアン達を見送った後で、カーネル大将の家にリンダと二人で出かけると、ジョージが普通に家に居て吹いたぜ。
「大統領何でいるんですか?」
「翔、エリア51の件は助かった。カーネルのホワイトハウスの執務室に転移門を設置した話を聞いたから、私だけは、それを使ってここに来れる様になったんだ。大丈夫SPにも教えて無いからバレやしないさHAHAHA」
「その件ですが、大統領とカーネル大将は何処まで真実を知っていらしたんですか? 彼らは侵略者などではなく、所謂『ミッシングリンク』の存在だったようですが?」
「私とカーネルは過去の遺物を引き継いだだけだから、地下にモンスターが隔離してあり、恐らく最近判明したチェルノブイリ等との繋がりがあるんじゃないかと予想して、翔に対処が出来ないか相談しただけだ」
「成程ですね、任期のある職務だとそうなっても不思議は無いですよね。事実をどう発表するかはお任せしますが、あれだけの物体が存在した事実は、相当数の目撃者がいるでしょうし、消せないと思いますよ?」
「逆に正直に発表しようと思う。すべての信仰の基になったなった神たる存在で我々人類に知識を与えてくれたと」
「随分思い切って無いですか?」
「信仰対象にしてしまった方が、面倒は無いんだよ。神様だから何でもありでもしょうがない。が一番話が早い。そしてわがアメリカは神の加護を受けた国だと認識を持ってもらうよ」
◇◆◇◆
今回のミッションで『ホープランド』に対して、アメリカも全面的に応援する事を発表した。
「神の加護のある『ホープランド』では、新たな奇跡が起こる可能性もあるだろう」
と、ジョージが芝居っけたっぷりで、演説したから、ちょっとした魔道具やポーションの使用くらいは『ホープランド』内では『神の奇跡』で片付けてしまって問題無いかもしれない。
◇◆◇◆
三月十六日を迎えた。
今日は俺達の、中学校の卒業式だ。
色々な思い出が山積みになった俺の卒業式は、テレビ局も何社も取材に訪れて、結構な有名人の俺や香織やアンナ達のインタビューも凄い事になってたけど、やっぱり胸にグッとくるものはあるよね!
今から始まる高校生活や俺のこれからの行動もまだまだ忙しくなりそうだが、一つのけじめとして大事な日だよな。
綾子先生は、月末までは残務整理も有るけど、その後は東京に取得した自宅兼事務所のマンションで俺達と共に、新たなスタートを切る。
遊真の家族も、当面東京の官舎での生活にする事に決まったので、お母さんや、妹の
まぁ斗真さんもその方が助かるだろうしね。
◇◆◇◆
その週の週末は、加山ジムのメンバーが勢揃いして、後楽園ホールで一大イベント『加山祭Ⅱ』が繰り広げられた。
健人さんの世界タイトルの防衛線がメインイベントで、真司さんの東洋太平洋のタイトルマッチ、敦さん、顕悟さん、洋平さんのそれぞれ、日本タイトルマッチが組まれ、何故か意味なく俺の写真もポスターに使われている。
「会長、俺の写真勝手に使うと今泉さんが渋い顔するから、駄目ですよ?」
「大丈夫だ、名前書いてないし、よく似た人のイメージ写真かも知れないって思って貰えるはずだ」
「絶対、そんな事ないと思うからね!」
俺はそれでも、タオル係として全試合のセコンドに立って居て、試合時間以外は選手より俺の方にカメラが向けられている時間が長いと言う、訳の分からない放送も行われていた。
俺が居るから断られないと言う策略の下、GBN12のメンバーにもリングサイドのチケットが無料で贈られていて、プライベート観戦だから出演料は無しと言う、荒業を使って来た。
みんなステージ衣装じゃ無く私服だったけど、それでも勝手にカメラは向けられるわけで、営業スマイル全開で、加山会長の策略に乗っていた。
試合後の食事会は奮発して貰うからね!
試合自体は、当然の様に加山ジムのメンバーが全員K.O勝利を収める展開となり、日本チャンプ三人、東洋太平洋チャンプ一人、世界チャンプ一人を抱える一流ジムになっちゃったよ。
試合後に全員そろってリングに上がり、俺も「来年には世界チャンピオン目指して頑張ります!」とリップサービスをしておいたよ。
ちょっと、時間が早めに終わっちゃったから、折角応援に来てくれたからと言ってGBN12のメンバーをリング状に呼び寄せ、満員の観客席に向けて、一曲だけパフォーマンスをして貰った。GBN12の運営事務所に確認してOK貰ったりちょっと面倒だったけど、本人たちは超高級焼き肉食べ放題で、納得してくれたみたいだった。
俺絡みだと、事務所も緩くなっちゃうんだよね。
明日からは、二週間程アメリカに渡って、倉田さんと黛さんと三人でアメリカのゴルフツアーに参加する事になってるけど、それに合わせて俺の両親も一緒にアメリカに旅行に行くんだって! 別にゴルフは見ずに二人で、アメリカ国内をバイクで走り回りたいって言うだけの旅行だけど、昔の映画の「イージーライダー」に憧れてた両親は、うきうきして準備してた。
バイクは、カーネル大将にお願いして、フルカスタムのハーレーを用意して貰った。
それは俺がプレゼントしたよ。
◇◆◇◆
そんな春休みを忙しく過ごして、舞台は俺の高校生活へと移り変わる。
まだまだ頑張るぜ!
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