14.聴覚情報の理解が苦手という特性について

 この特性とは、例えば電話で聞こえているのに上手く理解できず必要な情報を受け取れない・指示など聞いたことが聞き取れなかったり行動しようとした時には「あれ?」と忘れてしまうなどといったことです。聞こえはしていおり、小学校で行うような聴力検査では異常は見つかりません。聴力自体は問題なく、聴覚情報を理解することに問題があるとされています。

 私の場合は、30分以上聴き続けている時(疲労が溜まって聴覚情報理解の余裕がなくなるのではと思っています)や、個人的に難解だと感じる内容の聴覚情報を聞く時に聞こえているけど理解しづらい・話が分からないと感じます。聞こえてはいるのに頭の中がぐちゃぐちゃになってよく分からない感じがします。


 これとよく酷似した障害があります。それは、聴覚情報処理障害(APD)というものです。まだ認知度は低いですが、少しずつ知られるようになってきたもので、当事者会もあるようです。APDは発達障害とも関係があるらしく、APDをがある人の内、一定数が発達障害があるとも言われているようです。(複数の情報で確認してはいますが、私は専門家ではないためこの情報に信頼性はありません。すみません)

 しかし、このAPDはまだ診断したり詳しいかったりする医療機関が少なく、誰もが診断を受けたりや相談したりできる状態ではないのが現状です。実際私自身も、かなり遠方になってしまうため診断を受けることを諦めているところです。対処法もある程度は分かっており診断がなくても配慮をもらっている中で、診断を受けるメリットとその距離にかかる時間を考えた結果です。


 対策や対処法はいくつかありますが、私は音声文字変換アプリを使っています。

 私がよく使うアプリはUDトークというもので、音声を認識して文字に変換してくれる大変便利なアプリです。スマートフォンなどにそのアプリを入れて、話しかけるとその言葉が文字が画面上に出てきます。そうやって文字に変換したものを見ながら理解するようにしています。そのアプリのみだとマイクがその端末のものになってしまうので、その端末から口を離すと精度が悪くなってしまいます。その場合、音声認識専用マイクという物を使うと格段に良くなります。

 マイクは有線からブルートゥースで繋ぐ無線の物もあり、値段も様々です。私は無線の物を購入し、授業で先生達に着けてもらい文字変換をしています(入学時に相談し配慮をもらいました)。そういった場面では、マイクがあるとないとではかなり精度が違うと感じています。

 私は信頼のおける場所から紹介されたことと対応するマイクがあるためUDトークを使っていますが、他にも様々なアプリがあるので、自分に合った物を使うといいと思います。また、docomoでは「見える電話」という電話を文字変換してくれるアプリがあるそうです。2020年7月中旬時点ではdocomo契約者限定らしいですが。

 他には、視覚優位の対策のように指示なども文字に起こしてもらうことや事情を話して電話対応を代わってもらうことも手段です。電話対応を代わってもらうことは、障害者雇用なら参考程度に調べた範囲でもやってくれそうですがクローズドや一般雇用の職場だと難しいかもしれません。


 次は、疲れやすさについて説明しようと思います。

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