聖教会と死霊魔法 ー娘と家族を愛した王の物語ー
村中 順
第0話 主な登場人物とあらすじ
———主な登場人物———
グレン・ウイドウ・シン: シン王国現国王 エレサの父
エレサ・ウイドウ・シン: グレンとサスリナの長女、五歳
サスリナ・ウイドウ・シン(旧姓スペル): シン王国現王妃
ナント・ウイドウ・シン: エレサの義理の弟。グレンの王弟の遺児。三歳
ニコラス・オクタエダル: アルカディア学園都市校長 錬金術師
タン・ユアンジア: オクタエダルの親友 武術家
ミリー・アレシオーネ: 現最高司祭 聖霊師
リミー・アレシオーネ: 現最高司祭 聖霊師 ミリー・レミーは双子の姉妹
ミキア・アレシオーネ: 次期最高司祭候補 聖霊師
ロキア・アレシオーネ: 次期最高司祭候補 聖霊師 ミキアとロキアは双子の姉妹
ロット・アイスメイル: 現異端審問官長官
聖エストファ: 勇者 聖霊
聖フレイ: 聖霊
アマン・ゾルターン: 前最高司祭
シルヴィ・ゾルターン: 前最高司祭夫人
クリル・ゾルターン(魔術師シーク): ゾルターンの遺児
ファルナス・ガリ: 前異端審問官長官
ロージ・スペル: サスリナの異母姉
サライ: 悪しき魂
グルカ: サライの従者
———あらすじ———
前異端審問官長官のファルナス・ガリ女史は、下町の宿で死霊魔法典グルカを入手する。そのグルカには、既に失われた死霊魔法『転魂の祈祷』が記載されていると告げられ興味を持った。
それから、数十年後、シン王国国王グレンと王妃サスリナの間にエレサが生まれる。しかし、エレサには生まれながらにして、左目に呪いが掛けられており、このままでは死以上の苦しみを味わうことになると魔法使いシークに告げられた。グレンは呪いを掛けた術者に心当たりがあり、それを抹殺しようと思っている矢先にその術者から襲撃を受けてしまう。現異端審問官長官アイスメイルに助けられ危機を脱したが、その襲撃者に、与力するものが現れた。そして、その与力した者が三十年前の、ガリ女史がグルカを入手した直後に起きた『ガル湖の悲劇』の事件を持ち出すことで、事態は聖教会の創世から始まる陰謀であることが分かってきた。
そして、その陰謀は成功し、悪しき魂のサライが復活する。残虐なサライは、自分の左目とエレサの左目が呪いによって繋がっていることを利用してエレサを苦しめ、自分を閉じ込めた聖フレイに復讐するためにシン王国王宮と聖教教会の襲撃を開始する。王都が混乱する中、グレンはエレサと家族、そして王家を守るために死力を尽くして戦うのであった。
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