第2話、ちーちゃん遊ぼ?


私の親は放任主義だった。




暗くなっても家に帰らず、ただ1人砂場で遊んでいました。


夜が来ようと雨が降ろうと私は1人遊んでました。


さびしいと感じたことはありませんでした。




だって、夜の公園にはいっぱいいたから。


人間以外の生き物が。




生き物、と言っていいのかは分かりません。


ただ手足や首が異常に長い人間みたいな生き物


体の何かしらの部分がない生き物。


逆に体の部分部分に余計な物がある生き物もいました。




それらの生き物はとくになにかするわけではなく、ただそこにいるだけだった。


ある一匹を除いては…。




「ちーちゃん遊ぼ」




背丈が私と同じぐらいの子が私を砂場に誘う。


その子は顔に目がたくさんある子だった




うん、いいよと私は言って遊び始める。




その子の名前は分からない。


前に聞いた時に忘れたと言われた。




私はとくに気にしてはいなかった。


夜の公園で毎晩飽きるまでその子と遊んだ。




いつもそうだ。


毎日毎日その子と遊んだ。




でも、ある日いつもとは違った。




夜の公園、母が迎えに来たのだ。


私は嬉しかった。いつもはそんな事しないのに




お母さんっ




私はお母さんに走り寄ろうとしたか、腕を掴まれた。


腕を掴んだのは、目が多い子だった。




「離して!」




ちーちゃん遊ぼ?




「いや!お母さんと帰る!」




無理だよ




「なんで!」




だってちーちゃん、もう死んでるじゃない。




ピシャリと言い放たれた。


ああ、そうだ。私は死んだんだ。


そう、目の前のこいつに殺された。目玉を片方えぐりとられて…。




ちーちゃん遊ぼ?




母は近くのベンチに座り泣いていた。


私の事は見えていないようだ




ちーちゃん遊ぼ?




、、、うん。




私はそれに掴まれながら、砂場の方へ歩いて行った


夜の静かな公園に、母のすすり泣く声が響いていた。

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