第5話 現場と鑑識結果
登場人物
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本編
猫田「ちょ、永瀬警部補!
永瀬「何を言うかね! 猫田さん。もう既に
猫田「くっ……、我々、
猫田は鑑識係として、現場保存が終わらぬ現場に、ずけずけと、入ろうとする永瀬警部補に声をかけて制止した。
猫田が、鑑識係が一通りの仕事をやり終えて
猫田「良いですよ。もう鑑識係としての現場での仕事は以上ですから」
永瀬「ふん! ようやくか、首を長くして待っていたわ」
猫田「何を怒っているんですか! 頼みますよ! 迷警部補さん」
そんな茶番が繰り広げられたわけだが、猫田から報告に上がった鑑識結果や現場の状況から、永瀬警部補は以下のようなことを推理した。
永瀬「お金が抜き取られた形跡はあるが、身元のわかるモノが盗られていない事を考えると、一時は金銭目的による犯行と断定されるが、謎の言葉の残された紙片の存在や遺体発見時の周囲を汚した血痕が被害者の
さらに永瀬警部補はこのように推理を展開させた。
永瀬「しかし、疑問が残る。遺体発見現場の駅の公衆トイレが殺害現場ではない可能性が出てきた。犯人の目的が何なのか? ──わざわざ遺体の身元がばれるような遺留品(携帯電話、運転免許証)を残す必要があったのか? 遺体発見現場にわざわざ他人の血を残しておく必要が果たしてあったのか? ここ、
そこまで推理をすると、永瀬警部補は引き続き捜査に戻るのであった。
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