第26回:裏切られる理由が必要

 色々とあり得そうですが、さっくりと行きます。



・今回のテーマ

 異世界もので勇者パーティーなどから追放される『追放もの』というものがあります。これは、いわゆる冒頭で仲間からの裏切りに遭遇に該当すると思います。何の落ち度もないような主人公が「主人公だから追放する」とパーティーに言われるような光景は想像もできません。一種のメタ発言だらけな作風であれば、何とか許容されますがそうでなければ通らないでしょう。例えば「スキルが使い物にならない」であれば、追放後にスキルの有用性が発見されたなどの話に発展できますし、「お前が邪魔だから」みたいな理由であれば、追放した理由が本当に邪魔だったのか……と考え始めるような推理物も可能ですし、追放したパーティーを見返す、追放したパーティーに対して復讐を誓うなども可能でしょう。



 何をするにしても「なんとなく」とか「その場の気分」みたいな理由で追放されたとしたら、主人公もたまったものではないですし、読者の方も安直とか理由なしで追放するのか……という意見も出るでしょう。それ位に行動するにしても読者を納得させるような理由が必要なのです。



 異世界ものの小説ばかりが多い理由に「異世界ものが流行っているから書いてみた」というのも理由にはなるでしょう。しかし、それ以外の別の理由がなければ内容も薄っぺらいものしか思いつかない可能性は高いです。理由は一つだけで十分なケースはあると思いますが、同意見多数みたいな理由以外の理由で作品を書くというのも選択肢の一つになると思いますよ。



 

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