第18話 修行のために

「無理!!!」


「無理とは何故ですか緋彩殿!!!」


「刀を持つ力がない、と言うか刀を持ったことがない」


それを聞いて愕然とする一本だたら


「…微力ながら指導します」


よく考えると…


「……他にいないんだもんな…」


ぶんぶんと頭を縦に振る一本だたら


試しに持ってみる


「……重いっ!」


ずしりとした鉄の重さがある


「振って木を斬ってみてください!」


これを振る??!


「……って木を斬る?!無理だろ!!」


「できますー!妖刀ですので!」


言われた通り不格好に振りかぶって木に刃をぶつける


小さく鈍い音


「いっ、たぁぁぁ」


木は斬れていないそれどころか刃はひっかかり柄が跳ね返されその柄が手にぶつかり凄く痛い!


「斬れませんか…おかしいですね」


そう言って刀を受け取り木に対して横に振る



スパッ

そんな音がした、すると


木が倒れるではないか


「私の刀は悪いわけではありませんでしたね、どうぞ使ってください」


はぁああ??


「なんで?不思議〜」


そういう蓬


「妖刀には自我があって…私の魂を入れたのですが、どうにも上手く新しい主人の緋彩殿を認めていないらしく」


「…つまり、認めさせろって?1ヶ月以内に」


笑顔で頷く


本気かよ…


戦闘の動きもまともにできない人間が妖刀に認められろ?………………結構辛いぞ



「頑張りましょう!!」


熱血だな……


「どうやったら認めさせられる……?」


「とにかく 持っていて使ってください!包丁とかにしても良いですよ」


「いや包丁にはできないだろ…」


冗談ですと笑う


本気で言ってなかったか?


「……青丹も何かできないだろうか」


緋彩クンが頑張っているからか、そわそわしている


「ネズミの召喚でも練習してたら?」


猫くらい召喚できるようになってたりしてー


「やってみる!!」


はは…


「……冗談だったんだけど」

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