第4話 4人の妖

「……仕事ってこれが?」


「おうよォ」


目の前に広がるのは墓、墓、墓


そして 墓の周りには多くの霊たちがいた


「成仏させてやってくれェ」


「分かった仕事する」


青丹はお経を唱える


「ここの村の奴らか」


「……ああ殆ど出て行ったけどなァ」


オレらじゃあ村1個持っちゃあいけねェ見てぇだ


「……ん?オレ〝ら〟?」


「オレを合わせて4人で組んでるんだァ」


出てきなァと声をかけられ現れたのは


「なんで人間がアタシらの領地に入ってる」


初めに喋ったのは目つきの悪い白髪の女


「イツキさん殺気をしまってください」


真面目そうに喋ったのは左目に眼帯をした1本足で杖をついている桃色の髪をした女


「アイツら消す?」


獣耳の生えた袈裟を着た子供


女ばっかりかよ……


コイツ(霞)の好みか?


「ははァ警戒すんな敵じゃねェ」


「黒霞!仕事終わった!……ってそう言えばお前名前は?」


「忘れてたなァ、せっかくだ自己紹介するぜェオレは赤舌あかした


「アタシ……縊鬼いつき……イツキっていう」


「あ!私は一本だたら…」


「……犬神」


赤舌に……犬神……?


「式神だったら自慢できるやつだー」


「赤舌……この村はなんで潰れた」


「流行り病と……それとイツキの瘴気にやられた人間が自殺しに来るのさァ」


くびりおに……首吊り自殺か……


「まあ初めから人気のないとこに住もうと思ってたんだがなァ……どこもかしこもほかの妖が陣取ってやがるんだァ」


「……京はどうなってる」


「妖が表を歩いてるよォ人間の居場所の方がねぇかもなァ」


……嘘だろ…オレが祓い屋を探して回ってたのは1ヶ月前……その頃は普通だったはず……


「仕事の礼と行く予定があったんでなァ京を見せてやるよォ」


目立ってもどうせお前の知り合いはいないさァ


「……」



ぶわっと空を舞う赤舌


大きくなった赤舌の背中?に乗る


「赤舌……飛べるのか」


「なんか湿気ってるな」


「文句を言うな赤舌に失礼だぞ」


「京なんてひとっ飛びでィ」


上空から周りを見渡す






京が見え始める……一見変わりなく見えるが人ではない者が町を歩いてるのが見える……これが現実か


小さな神社の上を通る


『……あの赤髪……まさかー___』

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