第22話 夜のおかずは『ニ・ン・ジ・ン♪』
「それではそろそろ真面目に戦闘のチュートリアルを始めますか♪」
「うん。するなら最初から説明しようね、この世界の案内人の静音さん!!」
「まず戦闘時は、日常時とは違い『特殊なコマンド入力』をいたします」
「それって『たたかう』とかのコマンドの話かな?」
「……ちっ。はいそのとおりでございますよ♪ (にっこり) まずもっとも基本の『たたかう』ですが、これはまぁ読みゃわかんだろ? で、次の……」
おいこの説明役のクソメイド、面倒になって説明
「で、次の『防御』ですが……これは『ただの飾り』のようですね♪」
「いや飾るなよ。『足なんて飾りなんですか?』とはよく言うけどね! でもこの場合は絶対的に
「次は『作戦』ですが、これは『仲間』及び
「いやいや味方だけでなく、敵にも同等の待遇を与えるなよ。あまりにも設定が雑すぎんだろ?)」
「それはそうと、『作戦』ってエロいですよね♪」
「ごめん……静音さんが何言ってるか全然わかんねぇや」
いきなり何言いやがってんだコイツは??? このクソメイド、さっきから頭おかしいんじゃねぇのか?
「だって『ガンガンイコうぜ♪』なんて、一時も休みなく何度もイキまくるんですよ(ぽっ)」
「あっ、うん。そうなの……って、自分で言って照れないでよ」
もう勝手にどっかに行きまくって欲しいと、心底呆れながらにオレは心の中でそう思う。
「で、次の『みんな頑張れ!』はハーレム状態ですし、『道具使うな!』は道具に頼らず肌と肌との肉体で直接語ろうぜ♪ また『命令させろ!』は主従関係プレイなんですよ! はぁはぁ」
っと何故だか息を切らせながらに『作戦』について語る静音さん。それは
「え~っと、他にもコマンドはあるのかな……静音さん?」
「……はっ!? ああ、そうでした説明の途中でしたね! えっと『道具』は回復草で回復したり戦闘中でも装備を変更できたりします」
オレは若干引き気味になりつつも、続きを促すことにした。ほっ。やっとまともに説明が始まったよ……。
「まず『相手の情報を見る』は前に説明したとおり、『ライブラ』により相手の弱点などを調べられますね」
「ライブラ? あーあのクソ無意味なヤツね」
※詳しくは19話を参照してくれ!
「それと『特殊』には、そのキャラ特有の得意技が使えます。天音お嬢様のように『勇者』ならそれっぽいナニかを、そして葵お嬢様は『武道家』ですので脳筋的な何かを。そしてワタシのような『僧侶』は回復の呪文や補助魔法・簡易の攻撃呪文などが扱えます」
また自分以外の説明を省きやがったぞ。よくこんなんでこの物語のナレーションの
「……(ハチミツどぞ)」
「話長げぇべ……あっどんも」
敵役のクマBと農夫のおっさんは近くの切り株に腰を下ろして二人仲良くハチミツを分け合いながら、二人並んで大人しく座って待っていた。
「あと最後の『にげる』コマンドなんですが……。これは基本的に敵にまわりこまれて逃げられません♪」
「……だから何で無意味なコマンドがたくさんあんだよ。冗談抜きの本気で『飾り』じゃねぇかよ。ったく」
「これらの『戦闘コマンド』を上手に使いながら、戦闘を有利に進めて勝利を目指しましょう♪」
さ、最後だけ綺麗にまとめやがったし……。
「何だか意味があるんだか、無いんだかわかんない『コマンド』ばかりだったけど……。とりあえず静音さん説明ありがとうね!」
「いえいえ、ワタクシはこの物語の管理人もしておりますので……。あっお礼と言うなら、
「だからチュートリアルの説明で金銭請求すんじゃねぇよ。よ、よーし、気を取り直して……いざ『戦闘開始』だな!」
何かヒロインから金せびられてるんだけどさ、しかも
『アナタの目の前に、野生の
「だから『それとなく』ってなんだよ。まだ選択肢さんの表記がバグってんぞ!」
『まずは戦闘を有利にすすめる為に、勝手にライブラを使わせていただきますね!』
「いやいや、選択肢が勝手に選ぶんじゃねぇよ。あとそのネタはたいぶ前にやったんだよ……」
『ちなみにアルフレッドの昨日の夜のおかずですが、ニ・ン・ジ・ンですよ♪』
「……ちょ、超いらねぇこのシステム! 大体何なんだよ、おっさんの夜のおかずがニンジンってのは!? もはやそれがボケなのか、バグで表記されてんのか、それとも
「まぁこれも予算の関係上仕方がないんですよ。アナタ様も
静音さんはドヤ顔で決めつつ、変なことを言い始めていた。
「あのさ、素朴な質問なんだけど……。そもそも
そんなん初めて聞いたですけど!! 読者のみんなも、はじめての体験だよな! な!
「いえ、アニメ化した際に
「既にアニメ化意識してんじゃねぇよ。そもそも書籍化すらもしてねぇだろうが。後、なんかすっげぇ怒られたし……」
などと結局この話も真面目にはならなかったのだった……。
将来のアニメ化の為に制作費削減の配慮をしつつ、第23話:はじめての『仲間の死』へつづく
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