第101話 調整人の中のモノである、あの子の考え (光の国、謎の人 視点)
こんにちは、初めまして。
アナタは誰? と思いましたか?
急に登場し、失礼しました。
地球などの地上界、それらで生活しているモノらを守る天生界、その天生界を管理するのが私達、光の国なのです。
天生界を管理する仕事の他に地上とも光の国は関わっています。
地上のうち、地球などの星そのもの、海、山、木、などを守る事が私達光の国のつとめでもありました。
人々が見えないと思われているモノ、守護霊や、死神、運命の調整人などが天生界、精霊(妖精)は私達、光の国の住人だったりします。
光の国の住人は人によっては地上の方々からは神様なんて呼ばれていたりしております。
だから何? と思われるでしょうか?
今回、地球での地上で、騒ぎを起こす、きっかけとなった、調整人の中のモノというのが、私の息子なのです。
騒ぎを起こすつもりもないのかもしれません。
私達、光の国の住人は天生界の方達が日頃、お仕事で溜まった毒抜きをする事も仕事としておりました。
私の息子、名前はカラというのですが、調整人の中のモノと呼ばれ悪人の様に思われている事でしょう。
ですが、あの子はあの子なりの考えがあって行動しております。
やり方は間違っているのかもしれませんが、決して悪人ではないのです。
あの子は地球が好きです。
地球の海、川、山、木、石、そう、地球そのものが好きなのです。
他の星と比べて特にあの子は地球が好きでした。
地球に執着しておりました。
執着するあまり、地球で生活し、生活を豊かにする為に地球人が地球を汚す事を、
地球によくない影響を与える事を、
争い地球を壊していく事を、
目の前で見て、毎日、長年悔しい思いをしているのを私は側で見ておりました。
光の国と地上とでは時間の流れも違います。
沢山の地球の悲鳴が聞こえてしまう私達。
感受性が強いカラは特に苦しかった事でしょう。
私はあの子が地球人に対して良くない感情を持っている事を知っていました。
もちろん私や他の光の国の方達は地球人もそんな方達ばかりではない。
心温かく、星自体も大事にし、周りのことばかり考えるものや、優しさ、愛という素晴らしい感情を持っておられる方も沢山生活しておられると知っております。
ですが、あの子はマイナスの部分ばかりが目についてしまったのでしょう。
こちらでは成長がそちらよりとても早く、ある程度経てば神々達の時間の流れは止まります。
あの子がある程度成長した時、私達は調整人の力が弱まっている事、を知りました。
少し前、丁度この子が生まれたぐらいの時から調整人のパワーは弱まっていたみたいですが、騙し騙し一人で頑張っておられたのでしょう。
その事を知り、こちらの世界でもパニックでした。
調整人の代わりは中々いないのです。
そしてたまたま重要な仕事もなくある程度力がある『カラ』がそのスケットとして選ばれてしまいました。
しかもすぐにカラが力を使いこなす事も難しいと分かっておられた上の方々が、カラを調整人の中に入れ込んでしまったのです。
私は今回の様な事が起こる事をある程度予測しておりました。
あの子は憎んでいる感情に近い感情で地球人を見てしまっている。
そう、あの子は地球を救おうとして地球を壊してしまいそうになっているのです。
そして、良くない事は良くない事を生みます。
あの子が引き起こした事で他の世界から引き寄せられる様に悪の存在が生まれてしまいました。
皆様が悪魔と呼んでいる、そんな存在が。
私はあの子を悪人にはしたくありません。
ですがこのままではあの子が罰をうけるだけでは終わりません。
私も地球には思い入れがあるのです。
私は知羽ちゃんの前世の女の子や、まだ今の力を手にする前のチビと会った事がありました。
それは私が立派かどうかは分かりませんが、神様と呼ばれる前、まだ妖精(精霊)だった時です。
カラの様に生まれた時から神だった子もいます。
甘やかして育ててしまったと後悔している部分もあります。
私はあの頃、知羽ちゃんの前世である知夜ちゃんにあった時、今のレルちゃんの様に落ちこぼれ妖精(精霊)でした。
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