第3話 悪役令嬢?カラミティとは・・・。

意味があるのかないのかオレ事、レブン・テスタロッサは現世日本からの転生者である。記憶が戻ったのは5歳ごろ、異世界転生に剣と魔法の世界にヒャッホウと喜んだのも束の間、家族の名前と家名を知りこの世界は前世でやりこんだ恋愛SLGゲームだと気づいた。

その上、姉が悪役令嬢だという事に気づきがっくりとしたものだ。

自分もメインヒロインに味方して、姉を断罪する立場と気づき更に陰鬱な気分になったものだ。

きっと悪役令嬢であるカラミティは幼少期でも傍若無人の限りを尽くしていると思ったからだ。

ゲームの設定ではこうだ。

悪役令嬢であるカラミティは魔力はあるが、それを魔法として使用する素質がないことに10歳にして判明し両親に失望される。

だがその魔力量と、家の家格によって第二王子の婚約者の座を手にしたのだ。

しかし、そんな方法で手に入れた地位をねたむ者はいる。

そして両親の愛情を受けられなかったことにより彼女はゆがんでいった。

跡取りとして両親に惜しみない愛情を注がれる弟、婚約者令嬢としての恥ずかしくない教育に、褒めてくれるものものいないただただつらく苦しい日々。

どんなに努力しても消えない周りからの悪意に、つい学園で自分にすり寄って利用しようとする者たちを侍らせ、傲慢になるのに時間はかからなかった

その者たちを使い自分の敵を排除するのはもちろんのこと、地位と権力を使い優秀なものを陥れるなど日常茶飯事、それがカラミティだった。

そこに主人公であるヒロインが学園に入学してくる。

平民でありながら聖の魔法の才能があり、学力も最初はあまりよくなったが、だんだんと頭角を現してくる。

その上、自分の婚約者である第二王子とも親しくなっていく。

そんなヒロインをカラミティが許すはずもなく、ありとあらゆる嫌がらせをおこない、最終的に刺客を送るも失敗し断罪されるまでが第一章。

だが彼女はここで終わらなかった。

各地の魔物の活性化に第二王子とヒロインと仲間たちは魔王討伐に進んでいく第二章でカラミティ悪役令嬢からさらに進化する。

投獄される所、彼女の魔力に目を付けていた魔族に勧誘されヒロインと第二王子たちに復讐するべく魔族と契約を結び、皮肉にもそれによって使えるようになった魔法でたびたびヒロインたちの行く手を阻み最終的には元婚約者である第二王子の手により、自分の生い立ちを悲しみながら回想シーンの後亡くなってしまうのだ。

この事と彼女の氷のような絵姿にゲームのファンからも賛否両論の声が上がったものだ。

自分もカラミティの絵姿と生い立ちに同情し憎むことのできないキャラクターだと思っていたが、転生した先が彼女の弟でこれから嫌がらせを受けるとなると憂鬱で仕方がなかった。


だがこの世界はゲームではなく現実である。

すべてがゲームと同じ設定通りではない______。







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