第83話 サヤの剣撃
サヤは少し挑戦的に笑うと、その言葉を確かめるように腕を振った。衝撃波を帯びた剣撃が飛ぶ。
彼女の一太刀は
サヤは続けざまに連撃を放つ。
四肢に傷を負ったところで這いつくばるだけでその体勢のままこちらへと向かってくる。痛覚がないのか、それとも肉体そのものに意志がないのか。
「なるほどな」
サヤの知る限り近しい言葉でふさわしいものがあるとすれば――。
それも相当に頑強で、厄介な存在だ。
村の男たちは大きな盾を構えてはいるものの、武器を持っている様子はない。不慣れな様子で隊列を組み、不安げな表情で相手を待ち構えていた。
そんな様子で奴らを退けることなど到底不可能にしか思えない。
「どうするつもりだ?」
「祈りを捧げるのです。そのようなもので亡者たちに救いを与えることはできません」
アイリスに代わり答えたのは、神父ブラッドリーであった。
「はあ?」
サヤはその言葉に耳を疑った。
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