第50話 蓮司をもてはやす声であふれる大広間
「あのレンジ殿の戦いぶりを見ただろ、あの方が近衛隊の隊長の座につけば近衛隊がオニどもに負けるなんてことがあるわけがない」
すでに隊長交代の一報は兵士たちに広がりを見せていた。
「俺も本格的に近衛隊に志願するかな、あのレンジとかいう男の下にいりゃ、危険なことなんてあるわけないだろうしな」
「そもそも俺たちがあくせく戦う必要もねえだろから、近衛隊自体なくなるかもしれねえぞ。なんてったって英雄の生まれ変わりだって話だからな」
昨夜の戦いに参加した傭兵の中にはそんなことを言い出すような人間も少なくない。
「なんでも昨日の戦いぶりはすでに王都に報告されていて王都召集まで噂されているってことだ」
「それならあの男についていけば、王都お抱えの隊にも成り上がれるかもしれねえってわけか」
今後のオニ討伐の動きよりも、大広間はその話題で持ちきりだった。
そこに渦中の男、ヘリオスが姿を表す。
広間のざわめきが静まり返った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます