第33話 蓮司の誘い

 蓮司の一行にはフレアにその従者、さらには見おぼえのない少女まで増えている。


「おう、探したぜ」

 相変わらず気安く話しかけてくる様子に、ポメルは少し警戒するように身構えた。


「ああ、随分と派手なことをしてたらしいな」

 サヤはそれに合わせるようにわざとらしく親しげな様子を取り繕った。

「まったく参ったぜ、フレアの親父さんがどうしてもっていうから引き受けてみたが、あんなこっぱずかしいことは二度とごめんだぜ」

 口ではそういうものの本人はまんざらでもなさそうだ。


「それより、探してた、って話だがどうかしたのか?」

「ああ、それなんだが、明日の討伐でパーティを組むことになってるんだ。傭兵部隊をいくつかの部隊にわけてオニどもを一網打尽にしようってことらしい。そんな面倒なことせず、すべて俺一人に任せてくれりゃ片っ端から蹴散らしてやるんだが」

「もう、そんなに自分の力を過信してはだめよ」

 フレアがたしなめるように蓮司を軽く小突いた。


「まあ、そういうわけでサヤたちには俺たちのパーティに入ってくれねえかなって考えていたんだ。どうにも腕が立つって噂を聞いてな」


 サヤは少し考えるようなそぶりをした後、首を振った。

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