第12話 ポメル逃走

「ポメル、大丈夫だ、ここに怖いやつはもういない。そうだ、俺と一緒に来ないか?」

 はっ、と顔を上げた少女。

 

 そして、このあと嬉しそうに「いいんですか、一生ついていきます」的な返事、そしてご主人様である俺にベタボレ。ついには、「さみしいです、ご主人様なんて」言いながら、一緒のベッドにもぐりこんできたりして――。



「お断りします」

「ああ、こちらこそよろし――。ん?」

 予想外のきっぱりとした拒絶に俺はおもわずたじろいだ。


 そして、彼女は俺が止める間もなく、その場から立ち去ってしまった。

「好感度が足りないとか、そういう感じか?」

「好感度?」

 フレアが不思議そうにこちらに顔を向ける。


「ああ、いやなんでもない」

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