失感情の世界

死体。

交差点の中央に、それがしっかりと横たわっている。血を吐き、臓物を撒き散らしているというのに、誰もその死体に気づかない。

皆が無表情で通り過ぎてゆく。

この失感情の世界では、僕の様に何かを“感じる”人間は稀だ。

皆は「人生は幸せだ」と、そう語る。

僕は不幸だというのに。

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140字小説のまとめ 夜霧 ふらむ @yendlya76

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