キメラの泣き声
少女が蹲って泣いている。
その泣き声は想像できるものではない、冒涜的な声だ。
「私を殺して」
冒涜的な声が僕を揺さぶる。
「嫌だ、君を助けたい」
精一杯、そう伝えた。
彼女はキメラだった。
だから泣いていた。
「君は君だよ」というキザな台詞に、彼女は笑みを浮かべたのだった。
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