第10話

 頭がガンガンして、呼吸も荒い。気持ち悪いのに吐き気まではいかなくて。その中途半端さがしんどい。お兄ちゃんは私が持ってる方位磁針を時々見ながら、村を探していた。その手も震えて用を成しているのか分からない。つらい。しんどい。苦しい。

「流花、村を見つけた。そこには医者がいるだろうから、もう少し頑張れ」

「ん……」

 突然絶不調です、私。


 兆候は一切なかったんだけれど、朝起きたら私は絶不調になっていた。眩暈に鼻水、咳にくしゃみ、その他もろももろが突然。一応全般に聞く風邪薬を龍の水――お兄ちゃんの死体が入ってたんだよなと思うと複雑だった――で飲むと、薬と言うより水の効果でいくらかマシになったけれど、あくまでマシ程度だった。ちゃんと老龍の中でお寺の毛布で眠ってただけに理由が見当たらない。隙間風もなかったと思うし、本当、わけが分からなかった。ただ今までのどの体調不良よりも悪いのが分かって、げほっと咳をした瞬間に方位磁針を落としてしまう。もうだいぶ日が暮れているから見付からないだろう、こんな砂の中。

 老龍を水袋に入れて、お兄ちゃんにちょっと頼りなく負ぶわれ、私たちは村に入る。龍の民の印のベストで訝られることはなかった。通りすがりの人に病院を訪ねると、一つの大きなパオを指される。ありがとうと礼を言って、お大事にな、と言われるのが沁みる。

 パオの布を突っ切ろうとすると、勝手にそれは開いてこちらを迎えてくれる。

「病人だね?」

 中にいたのは、牙のネックレスを掛けた――猫の民の女の子だった。


 猫の民は孤高を愛する故に群れては暮さない。私が学校で習ったところによると、そうだった。一つの村に一人いるかいないか。ちょっと幼いのが種族の特徴で、鼻が良く、故に様々な職に向くのだと言う。例えば調香師。例えば薬師。例えば医者。龍がいないと普通の人間と変わらない龍の民と違って、猫の民はその辺り優れているのだと聞いた。見分け方は簡単だ、猫の民は小さい頃に生え変わった自分の歯をネックレスにして付けている。これは魔除けの意味があって、昔の自分が未来に来る災禍の身代わりになってくれる、と言う事らしい。面白いけれど確かに信仰としては理にかなっているのかな、なんて大人ぶって思ったものだ。

 そんな私から見ても、幼い医師は救いの神に見えた。とうとう気を失った私をお兄ちゃんが患者用のベッドに横たえて、検温と採血。結果は砂風邪。砂風邪と言うのは一種の風土病みたいなもので、砂漠ではよく拾いやすい風邪だ。保菌者はあちこちにいるけれど症状が出る人は少ない。お兄ちゃんの身体が弱いのも砂風邪の所為で、毎日飲んでる薬も症状を和らげるためのものだ。お兄ちゃんが保菌者なら妹も保菌者で当たり前だろう。今まで発作に至ったことがなかっただけで。確かに最近は市にも寄らずひたすら空を飛んでいたから、身体は砂漠育ちにはないぐらい冷えていたのかもしれない。それがきっかけかは分からないけれど、とりあえず私は砂風邪の症状に魘されている、と言うわけだ。

「……あの」

「喋らない方が良いよー、咳き込んじゃうからね」

「先生、お名前は」

マオだよ。毛艾璃マオ・アイリイ

「毛先生、これ、って、使えますか?」

 私は腰に引っ掛けているままの龍の胃袋から、この前のうろこ泥棒から取り返した分を差し出す。袋の中を覗き込んだ先生は、わお、と驚いて見せた。

「龍のうろこなんて非流通な万能薬じゃないか! 龍から無理やり剥いだのかい?」

「違います……うろこ泥棒から取り返した分です……」

「そうなら良いけど。まあこれを使えば砂風邪なんて二日三日で治っちゃうだろうね。薬研で擦って来るから。安静にしててねっ」

 言って毛先生がいなくなると、部屋はしんとしてちょっと寂しかった。


 その頃お兄ちゃんはクラスターを避けるために別部屋にいた。そこに毛先生が入って来て。水と薬袋をお兄ちゃんに手渡す。

「あの……」

「お兄ちゃんも砂風邪の保菌者だからって妹さんが心配しててね。一応予防に飲んでおいて」

「すみません、お手数かけます」

「手数かけるのが医者の仕事さっ。あとこの方位磁針、君達のじゃないかい?」

 二匹の龍があざなえる柄を後ろに掘られたそれを渡されて、お兄ちゃんは驚く。諦めて新しいものを買うつもりだったからだ。砂漠の旅に方位磁針なしなんて無謀に過ぎるからだ。ちょっと獣臭がするのは、友達のクロヒョウが咥えて持って来たものであったからしい。猫の一族はネコ科の生き物と心を通わせることが出来る。お兄ちゃんが礼を言うと、先生は『お礼はあの子に言っとくれ』と言ったらしい――けれどお兄ちゃんもさすがにクロヒョウは怖かったようで、言えなかったみたい。ヘタレとは言わないでおこう。私だってクロヒョウは怖い。

 そうして夜中に目を覚ますと、さらさらと音が聞こえたらしい。まさか流砂かとパオの裏に回ると、そっちは村側の入り口とは逆だった。砂を桶にくみ取って砂浴びしていたのは――先生で。

 猫の民は龍の民が水にこだわるように砂にこだわりがあるのだと言う。それは水浴びの代わりに砂浴びをする所為だ。砂で汚れを落とす。勿論裸体で。

「――ッ」

 お兄ちゃんは慌てて目を逸らしたけれど、先生は気付いたんじゃないのかなあ、と言うのが私の個人的な印象だ。先生はそれでも気にせず鼻歌交じりに砂浴びを続け、牙のネックレスだけの裸体でお兄ちゃんを翻弄しただろう。龍の一族は外部からお嫁さんやお婿さんを取るのが普通だ。村の人間なんて生まれた時から一緒にいるから恋愛対象にならないらしい。分からないでもないけれど、それにしてもあのお堅いお兄ちゃんを翻弄するとはさすがだ、先生。お手洗いによろよろ起きてきた私に気付いたお兄ちゃんが慌てて向かって行くと、くすりと笑みを漏らすぐらいには。

「おにーちゃん、今の私に近付いたら駄目だよ……お兄ちゃんまで発作起こす……」

「にーちゃんは強いのでそんな心配はいらない。それに薬も飲んだしな。それにしてもお前、この前の男から龍のうろこちゃっかり取り返してたんだな……」

「あ、分かった?」

「龍の一族なんだから当然だろ」

「私分かんなかったよ、鼻水凄すぎて。あ、また垂れて来た」

「ハンカチを当てろ。何枚か持って来てただろ」

「ん、んー」

「ったく。手洗いか?」

「ん」

「だったらこっちだ。全然方向違うぞお前」

「ん……」

 くすくすくすっと、笑う声が聞こえた。


 次の朝は何とか頭のぼやけが取れて、咳と鼻水だけになっていた。だけどこの咳が長引くのが砂風邪の特徴だ。なんとか龍のうろこで押さえているけれど、ご飯時になるとげほげほ出て来るから性質が悪い。薬は朝晩二回、いつものお兄ちゃんのより一回多いけれど、明日には治っているだろうと言う先生の言葉に、ほっとしたり。体調不良とは無縁の生活してたから、慣れてるお兄ちゃんとは違うのだ。砂風邪は基本根治は不可能だと言われている。万能薬の龍のうろこでもだ。でもいくらかマシになるので、私は昼食を持って来てくれた先生にお願いをしてみる。毛布の上に出したのは、お兄ちゃんの薬の残りだ。

「これに龍のうろこ混ぜるって、出来ますか?」

「お兄さんの薬だね? でも何で?」

「お兄ちゃん私より症状が重くて、いつも薬を手放せないんです。だから少しでも良くなれば、って思って」

「それは無理だね、根治のない病だし、少しぐらい良くなってもあまり変わらないだろうし。それよりそのうろこを私に売って、入院代に充てる方が良いよ。御釣りまで出しちゃうからね」

「それは、ちょっと、魅力……」

「あーもうほらほら、倒れる前に食べるものは食べる! 塩がゆぐらい食べられるだろう? なんならゴマも持ってくるけれど」

「お願いします……」

「遠慮がなくて良い子だねえキミは。お兄ちゃんにちょっと分けてあげなよ」

「……先生、何歳ですか? そう言えば」

「二十三歳だよ?」

 ぶほっと吹く音がしたのは部屋の外だった。

 確かにお兄ちゃんより六歳も年上には見えないなあ先生。私とは八歳か。下手すると十二・三にしか見えないから、なおさらだ。

 あっはっはと先生は笑う。部屋の外のお兄ちゃんはそそくさと逃げる。私にとってもそれは、ちょっとおもしろい経験だった。


 眠っていれば何とか直る病気なので、午後も私は殆ど眠っていた。そうなると起こるのは昼夜逆転だ。夜中に目を覚ますと何やら騒がしい音が遠くでする。だいぶ良くなった足取りで病院の裏に回ると、そこにいたのは――裸体の先生、知らない男、お兄ちゃん。

 猫の民だから先生は裸で砂浴びをしていたんだろう。そこを暴漢に襲われた? どうしよう、私もまだ本調子じゃないしお兄ちゃんが邪魔だからタックルの一つもかませない。先生の鋭い爪が男の顔をひっかいた。それでも男は振り払えない。どころか先生にびんたをしてくる始末だ。ええいやっぱり私が囮になって――思ったところで、お兄ちゃんが動く。

 龍の民の拳法は独特だと言われるけれど、それは動きの所為だろう。砂を滑るように動く。そうして滑って――

 お兄ちゃんの男の腕を絡め取り、固めた。

「ぎっ」

「折っちゃダメだよ飛文くん! 流石に手当てしたくない!」

 先生のもっともな意見に従い、お兄ちゃんはしばらく固めたままでいる。と、こっちを見た。ばれてたのか。

「流花! 保安官呼んで来い。先生は早く着替えを」

 私は表に出て、まだふらつく身体で保安官のパオを探す。年中空いてて明るいそこは見つけやすかった。

「助けてください、暴漢です! 病院の裏に――」

 いきなり叫んだ所為か、私も気が遠くなる。

「お、おい嬢ちゃん!? 見たところあんた患者さんだろ。毛先生に何があったんだ?」

「とりあえず病院の裏に行って来る!」

「早く、お願いしま……す」

 と。

 こてんっと私はぶり返した熱で、ひっくり返ってしまったらしいとは、後で笑われながら聞かされたことだった。

 先生を襲ったのは余所者の強盗だったらしい。砂船で通りかかったところで砂浴びしていた先生を見付け、目を付けたそうだ。猫の民は腕力はあまり強くない。脚力は結構あるけれど、今回はそれを披露する前に後ろから捕まえられたそうだ。そこを見ていた――多分覗き見していたんだろう、お兄ちゃんはむっつりスケベだから――お兄ちゃんに助けられた形で、事件は終わったらしい。お兄ちゃんはあくまで偶然通りかかっただけだと言っていたけれど、嘘くさいなあと言うのが妹の本音だ。お兄ちゃんは小さい子に結構モテる。先生は年上だけど、子供みたいな身体つきしてるから――とは言ってもちゃんと胸もお尻もくびれもあった、トランジスタグラマーって奴だろう――お兄ちゃんが射程圏内だったとしても、おかしくはない。まあお兄ちゃんもお兄ちゃんで射程圏内なんだろうけれど。猫とか大好きだし。一度飼っていた猫がハゲワシにつつき殺された時なんて見ていられないぐらいだったもんなー。あれ以来猫の話はしないようにしてたけど、まさか猫の民に心惹かれるとは。

 基本的に平和主義者のお兄ちゃんは、それが自分の貧弱な体育の成績の所為にはしない。私に対してはドメスティックにバイオレンスだからだ。やれば出来る子なのだ、嫌な方向に。でもお兄ちゃんが私以外に暴力ふるってるところなんて初めて見たな、そう言えば。男の子として先生を守りに行ったのか。それはそれで、良い事だ。良い事だと、思う。

 そして入院が一日延長された私は、保安官の聴取や薬を飲むのを繰り返し、すっかり元気になっていたのだけど――

 もう一日待ってあげたのは、お兄ちゃんのためだ。

「まだだるいーもう一日だけー……」

 仕方なさそうにしたお兄ちゃんは、だけどどこかホッとしていた。そう、お兄ちゃんは先生にまだ何も言ってない。言わなきゃいけないことがたくさんあるだろーに、一切だ。それを斟酌してあげる妹に感謝して欲しいよね、まったく。

「その……怪我は、ありませんでしたか」

「向こうにやり返してぐらいだしね。大丈夫大丈夫」

「慣れてるんですか?」

「そーでもない。たまにいるからその時は大声上げるよ」

「猫の民の声は狼の民ほど響かないと思いましたけど」

「友達のクロヒョウが助けに来てくれる」

「なるほど」

「そーなのだ。あはは」

「あの……」

「うん?」

「覗き見してすみませんでした」

「別にいーよ、慣れてる慣れてるそっちは。実力行使に出る奴は少ないだけで」

「それで、その」

 頑張れおにーちゃん、妹と老龍は密かに物陰から応援している。

「俺達の村に、来ていただけませんか?」

「医者がいないのかい?」

「いえ、医者と言う形でなくその」

「うん?」

 頑張れ男の子。

「俺のお嫁さんになってくれないでしょうかっ」

 頑張った男の子。

「だーめ」

 はぐあっ、玉砕かあ。

「この村の医者問題もあるし、医者と患者の間に発生する恋愛感情なんて薄っぺらくてはかないものだよ、飛文君。恩を恋愛感情と勘違いするなんてよくあることだ。何より私は君を愛するほど知っていない。これは致命傷だよ?」

「な、ならっ」

 まだ食いつくお兄ちゃん。

「文通からで良いので……考えてくれませんか」

「んーそこまで食い下がるか。中々必死だね、飛文君」

「好きになった人と結ばれたいと願うのは、必死になる動機として十分だと思います」

「そーだねえ」

 くすくすくすっと先生は笑って。

 お兄ちゃんの顔に手を伸ばし、額に口付けたようだった。

「そこからなら、始まっても良いかな」

 お兄ちゃんの耳が赤いのが、後ろからでも分かって、思わず笑いを堪える。その向こうで、ニヤリと笑いペロッと舌を出す先生が見えた。お見通しか。悪くない。あんなお姉ちゃん、いたら面白いに違いない。


 次の日の朝焼けの時間、私たちは毛先生の村を後にした。お代は金貨が一枚、私達に。万能薬の礼としては少ない方だと言うけれど、お兄ちゃんはしきりに頭を下げていた。いーから妹さんも大事にするんだよ、と言う先生は、お兄ちゃんのドメスティックにバイオレンスな側面に気付いていたのだろうか。だから求婚を退けたのだとすると、流石にお兄ちゃんが可哀想だけど、自業自得でもある。龍の民と猫の民の子供ってどうなるんだろう、なんて遠い未来の事を考えながら、私は手元に戻ってきた方位磁針をふらふらさせる。と、お兄ちゃんにエルボーを食らった。そのぐらいで落ちないのは、磁針にストラップを付けてもらったからだ。先生の歯が一粒だけ混じったストラップ。これがあればペンデュラムのように、先生の方に導いてくれるらしい。良いもの貰ってよかったねお兄ちゃん。魔除けの効果もあるから身体の弱いお兄ちゃんにはうってつけだよ。

 龍は西に向かって、もう一度天まで上る。私は下を向いて、お兄ちゃんは前を向いて。たまに水のドロップを舐めて、老龍にも舐めさせて。お兄ちゃんは自分で取る。それにしても久し振りに砂じゃない寝床で気持ちよかったなあ。病院。なんて言うと、落ちてもう一度世話になるか? なんてお兄ちゃんが真面目くさった声で言う。本当にやりかねないからふるふる首を振った。お兄ちゃんだって堪能しただろうに、私にだけ本当、バイオレンスだ。でもお兄ちゃんが居なかったらやばい場面があったのも確かだ。人買い。今回の砂風邪。一人で旅を成し遂げたというお兄ちゃんの同級生達は割とすごかったのかもしれない。私がどんくさいのも本当なのかもしれない。一人で旅の出来ない二人だから、こうしているのかも。お兄ちゃんだって一人では無理だろうしね。砂風邪の発作とか、老龍のうろこ泥棒とか、えーと……えーと? と、ともかく私もお兄ちゃんも出来ないことはたくさんで、それがずれてると言うだけなのだ。だから一緒に旅をするのは最適解なんだろう。先に旅立って帰ってきた級友が雰囲気を変えていたり、まだ戻ってない子はどんななのかなと思ってみたり。流石に花嫁連れて帰って来た人は聞いたことないけど、それは本来の成人年齢が十五歳とちょっと他の部族より早い所為なんだろう。お兄ちゃんぐらいの歳だったら、それもあり得るのかもしれない。お婿さん連れて来た子の話も知らなけれど、どっちにしろ私達は旅に出るのにはまだちょっと早いぐらいなんだ。だから振られる。とは言わない。またエルボー食らいたくないしね、私も。学習する生き物なのです、えっへん。生かされないけどね、あんまり。何でだろう。こんなに痛い目見てるのに。

 とりあえずお兄ちゃんのプロポーズ失敗談は私と老龍の胸に秘めておこう。十七歳、まだまだ出会いだってあるお年頃だ。私は十五歳、もっともっと出会いのあるお年頃だ。それならそれで良いだろう。いつか文通が途切れるかもしれなくても。そもそも返事がなかったとしても。それはそれで人生の勉強だろう。頑張れにーちゃん。頑張れ私。でも私はまだ分かんないんだよなー、レンアイって。強いて言うなら李さんにはときめいた。大人のお兄さんって感じで。ああいうタイプはうちの村にいなかったしなあ。お坊さんの先生は物静かで、とても静かに怒ったり笑ったりする人だったし。お兄ちゃんの年代だと不良も出て来て村を出たっきり帰ってこない、って人もいるし。龍を盗んで走り出そうとする人もいるし。まあそう言うのには龍の方からお断りするらしいけれど。

 今はお兄ちゃんの文通が続くことを願おう、取り敢えず。払いたまえ清めたまえ叶えたまえ。我が兄の最初の純情よ。どうか無下に散ってくれるな。まあ散ったら散ったで面白いけど。鬼妹だけど嫁いびりするつもりはないから安心してね、先生。出来れば龍たちにも紹介したいしね。龍の民の村は閉鎖的だって言われるけれど、単に辺鄙な場所にあるだけだらさ。行商人さん達だけが知ってるルートもあるぐらいで。基本は静かな場所だから、猫みたいにのんびりするには最適じゃないかな? お友達のクロヒョウ君もどうぞご一緒に。方位磁針のお礼、まだしてないからね。


「せんせー、それなあに? うろこ?」

「ん? そーだねー……プロポーズの予約かな」

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