第19話プラス その翌日(R15+)
「こうやってアシュとエッチすると、私も女の子なんだなって実感できるな」
今日はミランダの日。
早くも第1回戦が終了しインターバルに入ったところである。
「ミランダは綺麗だし可愛いし、わざわざ実感する必要は無いと思うけれどな」
「そう思うか」
ミランダはそう言ってふっとため息をつく。
「学校時代は初等部から高級学校までずっと男女扱いだったからな。ラブレターなんかも男子からは貰った事は無いが女子、特に後輩からは何通貰った事か。私だって女の子なんだぞ、なんてわざわざ言えないしさ。
生徒自治会に入り浸る羽目になったのもその辺が理由のひとつだったりする訳だ。あそこの面子はそんな事を言わないからな。言わないだけかもしれないけれどさ」
うーん。
「気にしすぎなだけだと思うな」
「本当にそう思うか?」
彼女は軽くため息をついて、そして続ける。
「例えばテディなんておしとやかでいかにも御嬢様ってかんじだろ。言葉遣いもふるまいも。フィオナはフィオナで小さくていかにも可愛い感じだしさ。動きもちょこちょこしているし。
それに比べると私はやっぱり女の子らしくないって感じるよ。料理なんかも最近2人とも出来るようになってきたみたいじゃないか。私は全然だめだけれど」
おいおい待ってくれ。
「でもミランダには外回り全部お願いしているだろ。実際ミランダが売り込んでくれないと全員干上がるし」
「私はそういった事しか出来ないからさ。それに頼りにされるってなんか女の子らしくないって感じしないか?」
そう来たか。
「俺はそうは思わない。例えば調べものや作図なんかがあればフィオナに頼るし、いつもの翻訳は校正だの清書だのテディに頼らないと出来ないし。頼れる頼れないなんて女らしさとは関係ないさ。
だいたい頼れるのが男っぽいなんて言ったらさ、皆に頼りまくっている俺が一番ヤバいだろ」
日本語がわかる以外は取り柄のない子爵家の5男、しかも勘当済だ。
そういう意味では……いかん、落ち込みそう。
「いや、アシュはいい男だと思うぞ。アシュがこうやって本をもとに色々新しい知識や物語を出してくれるから私達は自由に生きられるんだ。
それにアシュは押し付けがましい処がないだろ。昨夜フィオナも似たような事を言っていたけれどさ。普通アシュ位実力があれば『俺のおかげで食わせてやっているんだ』なんて態度をとる奴が多いんだ。商人の世界では特にそうだな。そういう態度の大きさも交渉の方法論の一つだしさ。
でもアシュはそうじゃない。そういう処がアシュと一緒にいて何というかな、嬉しいというか落ち着けるというか安心できる処なんだ。
うーん、なんかアシュが一段といい男に見えて来た。それじゃちょっとサービスするか」
こら待てミランダ。
「ミランダが女の子らしくないとかそういう話はいいのか。何ならいくらでも反証あげるけれど」
「よく考えたらアシュ以外の男にどう思われようと関係ないよな。強いて言えば常にライバルがあと2人いるという点が気になるけれど、それはそれで共存できる。テディもフィオナも好きだしさ。
そんな訳で第2回戦前にちょいサービス。その後たっぷり愛し合うためにもさ。昨日はしなかったからアシュも余裕があるだろ」
こら待ってミランダ。
布団の中に潜るな。
こらそこはちょっと待ってくれ手が早い!
しかも舌の感触まで!
あああああ……
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