40

 シルヴェリオが拾ってきたジーノというこどもが官吏に捕らえられた、という話は、海猫旅団に激しい動揺をもたらした。

 こどもから目を離したおまえのせいだ、とシルヴェリオはアルトゥロから厳しく叱責され、アルトゥロはアルトゥロで、人買いの養い子などという曰くつきのこどもを旅団内に置いていたことを、ほかの団員たちから激しく糾弾された。

「いったいいつからいなくなってたんだ!」

 アルトゥロの天幕の中で、そう声を上げたのはオルジシュカである。知りませんよ、とシルヴェリオは答えた。追っていた獲物を衛士に引き渡し、一昨日の晩にアルトゥロらと合流したばかりの彼の云い分はもっともである。

「どういうもこういうも、経緯なんかわかりません。たしかに昨夜は戻りませんでしたが、山羊飼いの仕事には不寝番もありますし、一晩くらいいなくても気にかけることはないですからね。ただ今朝方街へ出たら、あの子の絵姿が街中に貼られていたんです。不敬の罪を犯した大罪人、明々後日の朝には公の場で処刑する、と」

「しょ、処刑……?」

 シルヴェリオの答えに声を震わせたのはエリシュカだ。

「にしたって、不敬の罪ってのはなんなんだ、いったい」

 他人さまの懐から小金をくすねたり、屋台から食い物をかっぱらったりするのなら、まあ、わからないことはない、とアルトゥロは苦々しく云って、大きなため息をついた。

 お尋ね者の賞金首を身内に何人も抱える海猫旅団にとって、官吏による仲間の捕縛はもっとも避けるべき厄介な事態である。ひとりが捕えられれば芋蔓式にみなが捕えられる、という笑い話にもならない状況につながりかねないからだ。

 アルトゥロにとって、ジーノの捕縛は非常に頭の痛い事態だった。

 過去にどんな因縁があったとしても、彼の弟シルヴェリオが面倒をみているこどもであるということはつまり、彼自身に所縁のあるこどもであるということでもある。にもかかわらず、その存在に対してあまりにも無関心だった――幾日もの不在にも気づかないほど――自分を、アルトゥロは恥ずかしく思った。

 海猫旅団全体のことを考えれば、こどもひとりなど見捨ててさっさと国境を越えるべきだと思う。事実、そうするべきだ、という声は多くの旅団員から寄せられている。

 だが一方で、ひとたび情けをかけた存在を、そう簡単に切り捨てるわけにはいかないという気持ちもある。アルトゥロにとってはその気持ちも蔑ろにはできない。

「ジーノのやつ、いったいなにをやらかしたんだ?」

「俺が知るわけないでしょう」

「なに云ってるんだ、あいつはおまえの預かりだろ、シルヴェリオ。あいつが下手打ったのは、おまえの責任でもあるんじゃないのか!」

 激しい口調で責め立てるオルジシュカに、俺はできる限りのことをしてきましたよ、とシルヴェリオは反論する。そのまま口論となりそうなふたりのあいだにアルトゥロが割って入る。

「いまはそんなことを云っても仕方がない。ジーノから目を離したシルヴェリオにも責任はあるが、そもそもあいつを旅団に置くことを決めたのはオレだ。あのガキの莫迦さ加減を見抜けなかったオレにも責任はある」

 それこそいま云っても仕方のないことでしょう、とシルヴェリオは云った。

「あのガキをどうするか、ですよ、いま話さなくちゃならないのは」

「……どうするか、って?」

 おそるおそる尋ねたエリシュカを鋭い眼差しで一瞥してから、シルヴェリオは答えた。

「引き取りに行くか、見捨てるか。そのどちらかしかないでしょう」

「見捨てるって……」

「海猫旅団全体のことを考えれば、そうするのが賢明なんです。そもそもジーノは俺たちにとって所縁の薄いこどもだ。見捨てることに反対する者はそう多くはないでしょう」

「でも、引き取ったのはあなたじゃないですか、シルヴェリオ」

 うるさいですよ、とシルヴェリオはさも不愉快そうにそう云った。

「あなたが口を挟むようなことではありません、エリシュカ。そもそもなんであなたがここにいるんです?」

「あたしが連れてきたんだよ。ジーノは、エリィとは浅からぬ因縁があるじゃないか」

 オルジシュカが云うと、シルヴェリオは大きな舌打ちをしてみせた。

「なんにもできないお荷物がここにいたって話の邪魔になるだけです。あれこれと口を挟むようなら、つまみ出しますよ」

 エリシュカはぐっと喉を詰まらせて口を噤んだ。シルヴェリオの物云いがいちいちきついことはもう諦めたが、ここまで云われるようななにかをしただろうか、とエリシュカは思わず涙ぐみそうになる。

「引き取りに行くのはありえない。これから国境を越えようっていうときに余計な厄介は背負い込めない。わかるだろう、シルヴェリオ」

 アルトゥロの言葉はもっともなものだ。シルヴェリオは素直に頷き、それなら話は簡単です、と云った。

「ジーノのことは諦めましょう。なにをしたにせよ、下手を打ったあいつが悪い。違いますか」

「いいのか、それで」

 非難がましい声を上げたのはオルジシュカだ。

「一度は情けをかけたこどもだろう。そんなふうに簡単に見捨てるなんて」

「こちらの身に、それも俺だけではなく、ほかのみなにまで危害が及ぶようなら話は別です。エリシュカにしたって、そのままでは国境を越えることはできない立場なんですよ。彼女はあなたの預かりでしょう、他人のことにかまけている場合ですか、オルジシュカ」

「エリィのことはいま関係ないだろう」

 関係あります、とシルヴェリオは短く云った。

「国境越えにはただでさえ神経を使うんです。そこへ王城から手配の回っているような娘が加わったいま、捕まった者にまで心を砕くような余裕がどこにあるんですか」

「ジーノを助けられないのは、わたしのせいだって云うんですか!」

 シルヴェリオの意地の悪い言葉にはもう慣れたと思っていた。思わず口を開いてしまったエリシュカは、拳を震わせながらそんなことを考えた。

 甘えた女は嫌いだとはっきり云われた。あれ以来、シルヴェリオがエリシュカを認めたことは一度もなかった。なにをしても、なにを云っても、冷たい目で睨まれ、きつい言葉で罵られた。最初のうちこそいちいち傷ついていたが、そのうち気にも留めなくなった。きっと相性が悪いのだろうと、そう思うようになったのだ。

 大抵のことは聞き流せるようになったと思っていたのに、とエリシュカは思う。だけど、いまのこれはあんまりだ。

「そんなことは云っていない。ただ、荷物はひとつでも少ないほうがいいと、そう思うのは人の性というものでしょう」

「ジーノはあなたが引き取って来たんじゃありませんか」

 そうですよ、とシルヴェリオは答えた。

「でも、それがなんだっていうんです?」

 ジーノを引き取ったのは単なるなりゆきです、とシルヴェリオは云った。それ以上でもそれ以下でもない。

「あのこどもの行き先が決まらないことには、エルゼオを引き取ってもらえそうにもなかったので仕方なく連れて帰ってきたんです。金にならなきゃ商売あがったりなんでね。なりゆき以外のなにものでもない」

 そんな、ひどい、とエリシュカは涙声でシルヴェリオを詰った。

「俺は慈善事業で賞金稼ぎをやってるわけじゃないんですよ。これは商売なんです」

「それにしたって……」

「黙れ、ふたりとも」

 アルトゥロの低い声に一喝されて、エリシュカとシルヴェリオはすぐさま口を噤んだ。

「いちいち泣くな、エリィ。それにシルヴェリオ、男の嫉妬は見苦しいぞ」

 嫉妬って、とシルヴェリオは不満そうな声を上げかけたが、兄の厳しい眼差しの前に沈黙した。エリシュカはエリシュカで、俯いて涙を拭うのに忙しい。

「オレもジーノのことは見捨てるべきではないと思う」

 アルトゥロの言葉にシルヴェリオが苦い顔をした。

「だが、助けるのには相当な困難が伴うこともわかっている。昨日あたりから、すでに団員の何人かが国境を越えはじめている。いまの時点で官吏に目をつけられるのは絶対に避けたい。鼻薬を利かせてある衛士の数はそう多くないし、公開処刑があるとなると、街全体が騒がしくなって不測の事態が起こりやすい。時機タイミングとしては最悪だ」

 オレには団長として団員を守る義務がある、とアルトゥロは云った。

「ジーノも海猫旅団の一員である以上、簡単には見捨てられない。ただし、あのこどもひとりを救うために旅団すべてを危険に晒すことはできない」

 それはわかるな、とアルトゥロはオルジシュカとエリシュカとを交互に見遣った。そこでだ、と彼は云った。

「明日の昼までに、ジーノを救う方法を考えてみようじゃないか」

「明日の、昼……」

 エリシュカが言葉を噛みしめるように呟いた。そうだ、とアルトゥロは答える。

「明日の昼までに妙案が浮かべば、それを実行し、ジーノの救出を試みよう。だが、明日の昼を過ぎてもなんの策も浮かばなかった場合には、きっぱりと諦めるんだ」

 いいな、とアルトゥロはエリシュカを見据えてはっきりと云った。頷くことのできないエリシュカは顔を歪めて、涙を堪える。

「考えるのはオレとエリィだけじゃない。オルジシュカも、おまえも考えるんだ、シルヴェリオ」

 俺は、とシルヴェリオは反論を試みる。

「考えるんだ」

 押しつけるようにそう云われ、シルヴェリオはぐっと喉を詰まらせた。


 狭い天幕の中、こうして顔を突き合わせていてもろくな案は出てこないだろう、とアルトゥロに云われ、エリシュカはオルジシュカとともにふたりで寝起きする天幕へと戻ってきていた。

 そろそろ夕刻に差しかかろうというこの時間、外はまだまだ明るいが、紗幕の裡にはすでに宵闇が忍び込んでいた。オルジシュカは口を開くこともなく、黙ったまま洋燈ランプを灯した。

「なあ、エリィ」

 ふいに呼びかけられたエリシュカは返事の代わりに顔を上げ、まっすぐにオルジシュカを見上げた。紅い瞳がやわらかな光を湛えて、じっとエリシュカのことを見つめている。

「ひとつわからないことがあるんだが、訊いてもいいか」

 はい、とエリシュカは頷いた。

「あんたはなんで、ジーノを助けたいと思うんだい?」

「なんでって……?」

「ジーノはさ、エルゼオと一緒にあんたを騙したこどもだよ」

 それは、とエリシュカは返事に困ってオルジシュカから目を逸らした。

「ジーノは、その……」

「あの子が企てたことじゃないからかい? 養い親に云われて仕方なくやってたことだからか?」

 その言葉に救われたような気持ちになったエリシュカは、はい、とオルジシュカに眼差しを戻し、頷いた。

「それは、どうかな、エリィ」

 え、とエリシュカはなおも戸惑う。

「どういう、意味ですか」

「ジーノにはさ、機会はいくらでもあっただろう。あんたに本当のことを告げる機会が。だけどあの子はそうはしなかった。自分のやってることがよくないことだって知りながら、結局はあんたを騙して食い物にすることのほうを選んだんだ」

「でも、ジーノは……」

 こどもだから、なんていうのは理由にならないよ、とオルジシュカは云った。

「あの子にはちゃんと善悪の区別はついている。頭だって悪くない。そのうえで、明確な意思をもってあんたを騙そうとしてたんだよ、エリィ」

 そうかもしれませんけど、とエリシュカは俯いた。握りしめられては開かれる拳が、云いたいことはあっても、上手い言葉を見つけられないもどかしさを表している。

「それがわかっていながら、どうしてあんたはジーノを助けたいと思うんだい?」

 どうして、とエリシュカは呟いた。どうしてわたしはジーノを助けたいと思うんだろう。

 眉間に皺を寄せて考え込むも、答えはなかなか見つけられそうになかった。

「シルヴェリオはあんたに厳しいことばかり云うけどさ、そこはたぶんあたしと同じことを思ってるんだと思う」

 あいつの場合はまた、あいつ自身片棒担いだようなもんなわけだし、とオルジシュカは云った。

「ジーノがあんたを騙したって云うんなら、シルヴェリオも同罪だろ。あいつは口で云うほど冷たいやつじゃない。あいつなりに気にしてるんだ、エリィを騙したことを」

 だから不思議なんだろう、とオルジシュカは軽いため息をついて肩を竦めた。

 どうして、とエリシュカはまたもや首を傾げた。理由などない、ただジーノが窮地に陥ったのならば助けなくては、と反射的に思っただけなのだ、と答えようとしたが、シルヴェリオの名前を聞いて、それは違う、と思い直した。

 もしも、捕らえられたのがシルヴェリオであったなら、わたしはどう思っただろうか、とエリシュカは考えた。ジーノに対して思うのと同じように、助けたいと思っただろうか。

 きっとそう思うだろうな、とエリシュカは気づく。わたしのことをひどく嫌い、冷たい言葉を投げつけ、厳しい態度で臨むシルヴェリオであっても、捕らえられれば、やはり助けたいと思うに違いない。

 なぜだろう、とエリシュカは思った。わたしを騙し、そのうえさらに傷つける存在なのに――。

 オルジシュカは黙ったまま、考え込むエリシュカが答えを出すのをじっと待っていた。

 しばらくしてから顔を上げ、オルジシュカ、と呼びかけたエリシュカの表情には、まだ迷いが残っていた。それでも彼女は口を開き、訥々と話しはじめる。

「わたし、この国に来てからずっと、ひとりでした。故郷からの旅路の最中も、王城で侍女として暮らしているときも、アランさまのそばにいたときも、お城を出てもう一度旅をはじめてからも、ずっとずっとひとりでした」

 助けてくれた人は大勢いる。だけど、エリシュカに寄り添い、想いをわけ合ってくれる人はひとりもいなかった。

「家族と暮らしていたときはそうではなかったんです。いまよりもずっと厳しい暮らしだったかもしれないけれど、どんなにつらいことがあっても、そばにはいつも家族がいた。父と母と、兄と妹と、わたしは助け合って暮らしてきた」

 オルジシュカは静かに頷きながら、エリシュカの言葉を聞いている。

「それは賤民であるわたしにとって特別な幸いだと、そう云われてはいたけれど、本当の意味でそれを実感したことはありませんでした。わたしにとっての家族は日常で、あたりまえで、当然の存在だったからです。決してそうではないとわかったのは、故郷を出てからのことです」

 家族を想う縁にと両親から手渡された螺鈿の小箱の中には、家族の髪がひと房ずつ納められていた。それを受け取ったときのエリシュカは、いやに感傷的な品だな、とどこか滑稽に感じたことを思い出す。

 家族と離れることは心細かった。知らぬ土地へと行くことは不安だった。けれど、心のどこかに浮き立つような気持ちが――ごくごくささやかにではあるけれど――あったことはたしかだ。

 賤民であるエリシュカは、本来であれば、主の住まう教主の宮を勝手に出ることすら許されない身分である。主の許しなく棲家を定めることもできない賤民は、当然ながら神ツ国を出ていくことも許されていない。

 そんなエリシュカが東国に嫁すシュテファーニアについて国を出ることは、考えようによってはまたとない幸運でもあったのである。

 故郷に残る家族を想えば、王城から――姫さまのもとから――逃げ出そうなどとは決して思わなかったけれど、神ツ国にいれば決して知ることのなかったさまざまなことを、わたしは東国の王城で知ることができた。家族ではない者たちからの限りない親切、誰かとともに働く楽しさ、学ぶ喜び――、それはもう、数えきれないほど。

「それでもわたしは、ひとりでした」

 苦しいとき、つらいとき、悲しいとき、エリシュカはいつもひとりだった。隣にいてくれる人はいなかった。

「それは王城を出てからも同じでした。テネブラエがいたから寂しくはなかったけれど、心細くはありました。故郷までは遠いし、なによりわたしはものを知らなかった」

 不安でした、とエリシュカは云った。もう耐えられない、と張りつめていた糸を断ち切って王城を飛び出したはよかったものの、未知の土地を歩む不安と追われる恐怖とは日に日に大きくなっていった。

「ジーノやシルヴェリオと出会ったのは、そんなときでした」

 彼らからすればわたしは態のいい獲物で、囮で、本当に莫迦な女だと思われていたんだと思いますけれど、とエリシュカは自嘲した。

「それでもわたしは、ほっとしたんです。誰かとともに歩む道はこんなにも明るく思えるものだと、わたしはそのときはじめて知ったんです。誰かとともに囲む食卓のあたたかさや挨拶を交わす安心感は、世界を明るくしてくれる。そんなふうに思ったのははじめてでした」

 東国に来られてよかった、と心の底から思ったのが、王城を飛び出してからのことだというのはまったくもっておかしなことだ、とエリシュカは思う。

 故郷を出る前に感じていたささやかな期待は、東国で暮らすうちにいつしか擦り切れすっかり消えてなくなってしまっていた。エリシュカとの別れを惜しむ家族を前に、心のうちにひそやかに抱いていたかすかな高揚感を思い出したのは、シルヴェリオたちに出会ってからのことなのだ。

 シルヴェリオがわたしを嫌っていることはわかっています、とエリシュカは云った。

「ジーノだって似たようなものかもしれない。だけどわたしは、彼らに感謝しています」

「感謝?」

 ずっと黙っていたオルジシュカが、そこではじめて驚いたような声を出した。やや掠れたその声には、どこか非難がましい響きもこもっていた。

 エリシュカは、はい、と頷いてから話を続ける。

「肚の底にどんな企みがあったにせよ、彼らはわたしのそばにいました。ともに歩み、ともに食べて、ともに笑って、そうしながらわたしを助けてくれました。いろいろなことを教えてくれた。その陰にどんな嘘があったとしても、そうした事実は消えません。心許し合い、信頼し合うのとは違うかもしれませんけれど、わたしは彼らを切り捨てることはもうできないんです」

 騙されていたと知った当初は、エリシュカだって悔しくてたまらなかった。親切ぶった態度の陰で舌を出して嗤っていたに違いない男たちを憎らしく思い、恨みもした。

 けれど、最近になって気づいたことがある。

 シルヴェリオもジーノも、エルゼオですら、嘘ばかりついていたわけではないのだ、と。

 彼らはたくさんのことを教えてくれた。ものの値の見方や商人との交渉の仕方、よい食堂の見分け方や野宿するときの塒の定め方。それらはすべて、旅をするには欠かせない大事な知識ばかりだ。

 ひとりでいれば、悔しい思いをすることはなかっただろう。

 ひとりでいれば、しかし、エリシュカはいまだに世間知らずのままだった。

 純粋に感謝はできない。

 そうかといって、単純に憎むこともできない。

 鬩ぎ合う感情に名前をつけることは、とても難しい。

「はじめから裏切られていたと知ってもか」

「憎むのは簡単です。恨むことも」

 だけど、それだけでは前へ進めませんから、とエリシュカは云った。

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