ラウンド11 歓声
? 「…先輩」
アオイが上目遣いで俺を見つめる。
桜井 「ん、どうした?」
アオイ「…その…勇気をください…」
昨日のアオイと打って変わって、ひどく萎縮している。
その様子はまるでウサギみたいだ。
はぁ…とため息を吐く。
そして次の瞬間、俺はアオイの体に腕を回した。
ピクリと動く背中をさする。
桜井 「…勝ったらどこ行きたい?」
ハッと息を吸って、少しするとアオイは笑う。
アオイ「そーですね、ディズニーでも行きたいです」
桜井 「お前がディズニーとか、致命的に似合ってねーな」
アオイ「自分から聞いといて酷いです先輩…でも、約束ですからね」
桜井 「あぁ、なら勝ってこい」
腕を離すと、俺は拳を突き出す。
それを見ると、ふふっ。と鼻を鳴らし拳をこつんとぶつけた。
アオイ「はい! 行ってきます!」
そして、アオイは歓声の中へと足を進めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます