第210話 閑話 通販の誘惑

 この季節、各ワイナリーから新作のワインのリリースが行われている。

 その情報は、健司のパソコンにも次々とやってくるのだ。


 以前購入した酒屋の通販サイトからの入荷情報がメールで来る。

 SNSでフォローしたワイナリーから、新作リリースのお知らせが届く。


 現在、酒の量を減らすように自制している(強制されている?)健司にとって、とても耐えがたい誘惑なのである。


 ああ・・・共栄堂の新作? オレンジワインとロゼか…。

 共栄堂のワインはすぐ売り切れるんだよなぁ。


 あぁ・・・アルザスから大人気ナチュラルワイン?飲んだことないなぁ…



 以前の、健司であれば迷いなく注文していたところである。

 もしくは、車ですぐに買いに出かけていたところである。


 しかしながら、現在はアルコールを制限中。

 自分の体調を心配してのことなので、抗うことは難しい。



 ”近く・・もしくは職場のそばの酒屋に入荷しないかなぁ…”


 それでも、懲りない健司は美月に隠れて1~2本購入できないかと考えているのである。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る