第208話 朝日町ワイン 創業77年記念ワイン
「健司さん、聞きましたよ。ワインを注文してよかったんですか?」
海斗君が聞いてくる。そうか…もう話が行っていたか…
「一応、一日2杯までという事になっている。大丈夫だよ」
頼んだワインは
山形県西村山群朝日町
朝日町ワイナリー 創業77周年記念ワイン
一升瓶に入った赤ワインだ。
なかなか、美味しいワインである。
健康診断の結果を美月に見られて、健司にはいろいろな制約が課せられた。週に3回の休肝日。飲むとしても、一日2杯まで。つまみはカロリー控えめにすること。
「ところで、結婚式の招待状を送ったよ」
「もう、届きましたよ。もちろん参加させていただきますが、本当に僕も参加してよかったんですか?」
「もちろんだよ。ぜひお願いするよ」
今日は、海斗君と二人で”いい天気”で夕食を食べている。
美月は高橋ミキと、結婚式のお化粧のリハーサルをしているとのことだ。
「僕、結婚式に参列したことないので結構緊張しています」
「あはは、自分の結婚式じゃないから緊張することないよ」
「あら~、結婚式やることに決まったの?」
店員のミキちゃんが聞いてくる。
すると、常連の何人かが冷やかしてくる。
「おお~、おめでとう!ついにこの店で出会ったカップルが結婚か~」
「結婚式ですか?おめでとうございます」
最近引越してきたと言っていた女性も冷やかしてくる。
すっかり、常連になっているようだ。
「それで、結婚式はいつなのかな~?」
「〇月〇日だよ」
「そういえば、その日にこの店を予約していいですか?」
海斗君がミキちゃんに言う。
「まいどあり~。何人ですか~?」
「4人で。せっかくだから結婚式の2次会として予約させてください」
健司は思わず吹き出した。
「え?ここで2次会?」
「いいじゃないですか」
常連たちは、にやにやとしている。
あいつら…。当日、ここに来てからかうつもりだな…
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