第204話 111VINEYARD 鼓動メルロ・cuveeKODOU 2018
「他にも、最近できたワイナリーって知ってるんですか?」
「色々聞いているよ、鹿児島の霧島にできたとか、千葉県に初めてのワイナリーができたとか・・・でも、飲んだことはないけどね」
「へえ・・長野とかも増えてるんですか?」
「うん、例えばこれなんか最近できたところみたいだよ。試しに飲んでみようか」
このワインは
長野県塩尻市
111VINEYARD
鼓動メルロ・cuveeKODOU 2018
「なんでも、このワインが最初のビンテージらしいよ。ただ、ブドウはこのワイナリーで作っているけど、やっぱり委託醸造らしいね」
「じゃあ、ほんとにできたばかりなんですね」
栓を開けると、香りが・・・あれ?
メルローだけど、それほどキャンディー香を感じない。
最近の日本ワインにしては、抑えめな香り。
樽の香りとベリーの香り。
口に含む・・・
含んだ瞬間はさらりとした飲み口。
だが、そのあとでガツンとしたボディ感。というよりアルコールの強い刺激。
その後に柔らかなタンニンと果実味がやってくる。
日本ワインには珍しく複雑な味わいだ。
思わず、ラベルを見る。
アルコール度数14度
ちょっとアルコール度数が高めである。
美味しいが・・飲みすぎると危険だろうか。
「前回飲んだのと、ずいぶん違いますね。こちらは結構熟成された感じがします」
「そうだね、最初のワインがこれだと今後に期待しちゃうね」
「でもなんか、アルコールが強いみたいですね・・」
「やっぱりわかるかい?ワインにしてはアルコール度数が高いね」
「明日、朝早いから飲みすぎはだめですよ。これくらいにしませんか?」
明日は、結婚式の衣装を見に行く予定なのだ。
なぜか、美月は張り切っている。
以前はウェディングドレスに、こだわりはないって言っていたのだけど・・・?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます