第122話 ワイナリーに行こう! 長野県上田市
これは物語の中の話です。
また感染が広がっているようです。
外出はお気を付けください。
◇◇◇◇◇
「うぅ・・緊張します・・」
「大丈夫ですよ。高速道路は信号とかはないですから」
「あおられたりしませんか・・・?」
「一番左のレーンを走っていれば大丈夫です」
ここは関越自動車道、高坂SA。
美月が免許を取得してからの初めての運転にここから次の上里SAまでを選んだ。
道は広いし、複雑なジャンクションもないからだ。
「あ・・・一つ、大切なことがあった・・・」
「はい、なんですか?」
緊張した顔でハンドルを握っている美月が聞いてくる。
「この車、ウィンカーのレバーは左側だから」
「へ?」
通常、国産車であればウィンカーは右であるが輸入車は左。
逆なのである。
「え?え_?何でですか?」
「外国車だから・・かな?レバーを倒してみて」
左側のレバーをちょっと傾ける。
ウィンカーが3回点滅する。
「ちょっとだけだと3回だけ、しっかり倒すと点滅しっぱなしになるよ」
「うう・・いつもと逆だから慣れない・・」
「まぁ。そのうち慣れますよ、さぁ、行きましょうか」
「はぃ・・」
サイドブレーキを下ろして、ウィンカーを出し、ゆっくりと動き出す。
教習所で習った通りの左右確認。
高速教習もやってるし大丈夫であろう。
本線への合流・・加速する。
「わ・・・すごい加速です」
「左後ろを確認してね」
「はい」
幸い、道はすいているので何の問題もない。
しばらく走らせていると、緊張が取れてきたようである。
「私も車の運転がうまくなると思いますか?」
「たぶん、大丈夫じゃないかな。慣れの部分が大きいからね」
それに・・
美月の父親は自動車好きである。それを引き継いでいるなら大丈夫。
と、健司は思っていたが口にはしなかった。
美月の父親の自動車好きのせいで・・・この間、ひと悶着があったばかりだからだ。
ものの数十分もすると、上里SAの看板が出てくる。
「では、そこのSAで交代しましょうか」
「もうですか?」
「この先に分岐があるし、そのあとは山道になるのでね」
「はい、そうしましょうか」
「じゃあ、早めのウィンカーで」
「きゃぁ!」
ワイパーが動き出す。慣れるまでは、やっちゃうんだよね・・
上里SAで運転を交代する。
「うぅ・・恥ずかしいです・・・」
「いや、私もこの車を買ったばかりのころはよくやりましたよ」
「そうなんですか?」
「はい、だから気にしないで大丈夫です」
「そうですか・・」
「まぁ、だんだんと慣れていけばいいですよ」
関越自動車道路から上信越自動車道路を長野方面へ。
「今日、まず最初に行くワイナリーはどこなんですか?」
「最初に行くのは、この間一緒にTVで見ていたところにしましょう」
「わぁ、気になってたんですよ!」
最近話題のワイナリー。
TVとかにも取り上げられている。
長野県上田市
シャトーメルシャン 椀子ワイナリー。
健司も初めて行くワイナリーである。
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