第65話 ココファーム ワイナリー 田島川右岸 2017

(瀬戸さん視点)

次に出てきた料理も美味しかった。

ホテルの畑で取れた自家製の野菜とのこと。

野菜そのままの味なのだけど、食べたことのないくらい美味しかった。


でも、こんなフランス料理食べたことがない。

素材そのままの味。


「次のワインどうしましょうか?」

気が付くとワイングラスはほとんど空になっていた。

ワインリストを見る。

フランスやイタリアワインもあるのだけれど、日本ワインもいろいろある。

馴染みのある名前のワイナリー・・・

「ココファームのワインも結構あるんですね。」

「はい、地元でも素晴らしいワインを作るワイナリーです。ぜひお試しください。」

ソムリエの方が勧めてくれる。

気になったワインの名前・・

「この田島川右岸って変わった名前ですね。」

「こちらは限定物でなかなか手に入らないワインになります。とても素晴らしい白ワインです。」

「これ、お願いできますか?」

「はい、かしこまりました。」

「私もそれにします。」

早乙女さんも同じものを頼んだ。


あたらしいワイングラスに注いでもらう。

ココファーム・ワイナリー 田島川右岸 2017

香りはブドウの香り高い、さわやかな香り。


口に含んでみる。

フルーティーな味。だけれど・・・何か特徴的な後味・・・

「おいしいです・・・香りが独特ですね。」

「そうですね、おいしいワインです。日本のワインらしからぬ味ですね。」

そう・・・まるで・・

「なにか・・・にわか雨のような香り・・」

すると、早乙女さんもソムリエさんもちょっと驚いた顔をする。

「素晴らしい表現です。こちらのワインは野生の酵母を使った独特の味わいのワインです。なるほど・・雨が降ってきたときの土の香りに似た香りかもしれません。」

ソムリエさんがやたらと感心してくれました。

ちょっと恥ずかしい。


料理が運ばれてきました。


「こちらは、地元のコシヒカリを使ったリゾットの上に、やはり地元の那珂川で取れた天然の鰻を乗せました。」

それって・・・フランス料理というより和食?


でも、とてもおいしい料理。

ワインとの相性もとてもよかった。


早乙女さんが言っていたけど、個々の料理は本当においしい。

◇◇◇◇◇◇◇


60話ちょっと変更しました。


過去の写真を調べていたら・・・・

水庭はダブルベッドの部屋だった。


そりゃあもう

瀬戸さんは舞い上がるでしょうね・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る