第64話 Cfa backyard Winary マスカットベリーA(白)

「マスカットベリーAって・・よく赤ワインにあるのですよね?」

「そうだね・・・白ワインって初めて聞いたよ。」

「早乙女さんも初めてなんですか?」

「うん・・・ちょっと驚いている。」


マスカットベリーAのワインはよく聞く。

しかし、それが白ワインとなると・・・


「お待たせしました。」

ソムリエさんが、ワイングラスに注いでくれる。

白ワイン・・・普通は黄色みがかるはずの色が・・無色透明?

「こちらは栃木県足利市のCfa backyard Winaryの白ワインになります。」

「足利ですか?ココファームはよく聞きますが・・」

「はい、ですがこちらのワイナリーも非常の良いワインを作っておられるところなんですよ。」


飲んでみる。

すっきりとした酸の味。果実味というよりは澄み切った香り。ドライな感じ。

だけれども、切れの良くさわやかな味わい。


「お待たせしました。前菜をお持ちしました。」

サーブしてくれる。

「こちらは、梅山豚(メイシャントン)と言いまして、幻の豚と呼ばれております。それをカツレツにいたしました。また、こちらは夏にとれたばかりのトウモロコシを使ったコンソメスープです。そして、ホテル内の畑で取れまし夏野菜をマリネしたものとなります。」

瀬戸さんは、驚いた顔をする。

「おいしそう・・今まで食べたフランス料理と全然違います。」

「ここの料理は、野菜がほんとにおいしいですよ。」

まずは野菜のマリネ。夏野菜の香りがさわやかである。

そしてワインを口に含む。


うん。すごく合う。


野菜のうまみをワインが主張しすぎないで生かしてくれる。

素晴らしい組み合わせである。

「うわあ・・・このカツレツおいしいです。」

一口大のカツレツ。

だけれども、うまみたっぷりでおいしい。

「ワインと、お野菜って会うんですね。」

瀬戸さんもようやく緊張がほぐれてきたようだ。



それにしても、マスカットベリーAの白ワインって・・どう作るのだろうか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る