06. training
「
「ぐっ‥‥!」
「だからね、力の集め方が悪いんだよ。キミの持ってる霊力はこんな程度じゃないんだから」
ここで居候になってから早4か月。
こんな一方的にやられまくりのトレーニングがもう1ヶ月続いている。
『
『自分の身を守る
あの夜、墓場で怪しげな死神に巨大な鎌で殺されかけたあと、
自分が一体どんな特別な霊力を持っているのかなんてわからないけれど、殺されそうになったとき本当に怖かった。
まだ死にたくない。
だから、トレーニングを始めたのだが、これが思いのほか大変なのだ。
とにかく
スキがない。
そして、手加減なんてしてくれない。
だから毎日毎日ボロボロになるまで特訓しているのだ。
もっともボロボロなのは
「仕方ない。今日はここまでね」
ほら、今日も
いつか疲れたって言わせてやりたいけど、まだまだ
トレーニングのあと疲れて動けない
「アヤギくん、お疲れ様でした。今日もずいぶんボロボロですね‥‥」
床に寝転がったままの
おいしいごはんを作ってくれて、家のことを全てこなしてくれる、この家のお母さん的存在。
疲れきって声すら出さない
だが、表情からわずかな悔しさの気持ちが見て取れ、
『あえて厳しく特訓することが
そう言い切った
-この屋敷のお母さんとしては、もうちょっと手加減して欲しいものだ、と。
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