05. the day of Christmas




「Merry Christmas!素敵な朝ですよー!サンタさん来てくれましたよー!」








いつも以上に明るく元気な声で悠祈ユウキを起こしに来たのは、はちみつ色の髪を二つにくくって、青いエプロンをしている少年、ウィン。

今朝はとてもうれしそうに羽のような耳をパタパタはためかせて飛んでいるオレンジ色の物体は、イヴ。




そう、それもそのはず。


今日は12月25日。

クリスマスなのだ。


室内に飾られた大きなツリーの下にはプレゼントの山。

それを見て一気にテンションが上がったのだろう。

悠祈ユウキよりも先に、この一人と一匹のハイテンションに遭遇したであろう綾祇アヤギは、プレゼントの山を見て呆然としている。

この子がこの屋敷に来たのはまだ2か月ほど前だからか、とても驚いた顔をしている。








(よし、みんな予想通りの反応)








悠祈ユウキは眠そうに大きなあくびをしながら、みんなの様子をうかがった。

何を隠そう、このプレゼントの山は悠祈ユウキの仕業なのだ。

いつもサポートをしてくれる二人と一匹への感謝のきもちを込めたサプライズ。








「こんなにたくさんのプレゼント・・・初めて見た・・・」




「ピィ~~~~~~~!(嬉しい悲鳴)」




「今年のサンタさんは大奮発ですね!ほら、綾祇アヤギクンのもたくさん!」








二人と一匹が思い思いに喜びを表現する傍ら、悠祈ユウキはこのサプライズが間違っていなかったことにほっとして笑みをこぼした。








「せっかくサンタさんからのプレゼントですから、どんどん開けましょう!終わったらクリスマスのスペシャルモーニング作りますから!」








いったい何が出てくるのかワクワクしながら、プレゼントの山を一つずつ崩していく二人と一匹であった。


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