10bit 陽キャラ万歳!


 「せ、せめて……、次いつ集まるかくらいは決めてほしいです……」


 糸は弱弱しくお願いした。


 パソコンだっていつまでに準備できているのかわからないし、いきなりこの四人で日程を調整しろと言われても……。


 「しょーがないな、ちんちくりんは」


 「ちんちくりんは余計です!」


 「じゃあ、明後日の午後五時に集合するように。 みんな学校もあるだろうしね」


 そうか、私たちは全員高校生だったのだ。


 その部分を配慮してくれるあたりはハジメさんも気が利く。


 ただ単に小言が多いけれど。


 「はい、今日はもう解散! おつかれっしたー」


 そう言い終えると、ハジメとシズクは颯爽と部屋を出ていった。


 そして、残された四人もそれぞれ帰り支度を始めた。


 いきなり仲良くなんか……なれないよね……。


 糸がおどおどしているうちに、英美里と真衣も部屋を出てしまった。


 はぁ、やっぱりね……。


 糸が諦めかけたとき。


 「糸っち! これからよろしく!」


 隣に座っていた雛乃ちゃんが気さくに声をかけてくれた。


 しかし、突然の出来事に糸はあわてふためいてしまった。

 

 「あわわ、はい! こちらこそよろしくね!」


 さすが雛乃ちゃん……! 


 陽キャラ万歳だよ!

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