番外編 アイドルと夏祭りに出かけたら。続
いつの間にか目の前には5人の美少女が勢ぞろいしていた。そして見知らぬ二人が追加されている。だ、誰だ? こいつらは!?
「あ、ルナちゃん!」
「さらたんはろはろー。それにしほりんモ」
な、なんだ? その変な挨拶は。どこぞの海〇名さんかよ。
「今晩は。ご無沙汰しております、るな先輩」
おお、さすが先輩に礼儀正しいしほりん。どこぞの馬の骨とは違うな。
「ええっ! もしかして……luna?」
「あっちゃあ……ルナちゃん、ヤバいのに目つけられちゃったねw」
「え、な、ナニ~?」
「も、もしかしなくてもluna様ですよねっ! あの2期生次世代エースのっ! ちょっと気だるげな、でもキレッキレの歌とダンスでみんなを魅了する完璧美少女清楚系ギャルアイドル! まさかこんなとこでお目にかかれるなんてっ! 感謝感激雨あられっス! いつも応援してますッス!!!」
「あ、あんがと~。さらたんナニこの子? めっちゃぐいぐい来るジャン?w」
「そうですねw 一応ウチの幼馴染の亜季乃©です。重度のアイドルオタクですが、実害はないので安心してください」
「ですですっ! ご安心をばっ!」
「ぅ……お、おうf……」
やべえ……なんかどっかで見た光景。なんでウチの妹はこうも外でひどい失態を繰り返しひけらかしてるんだろう……そしてこれ以上新キャラ増やさないでほしい、覚えらんねえから……しほりん一人いれば俺にはもう何もいらない。
「ねーねーるな?」
後ろにいたもう一人が前に出てくる。
「あ、ゆみりんのコト忘れてたw」
「ちょwひどない?」
「ごめんてー。みんな? コッチはうちのマブダチのゆみり©」
「「「はじめましてー」」」
「え、えーと。はじめましてー」
「この子たちウチの事務所の後輩チャンたちなんだ~」
「え、じゃあみんなアイドルなん? やっぱりねーみんな可愛いもん」
「え?」
場の空気が変わった。
「え、うちも?……アイドル?」
あーあーあーこれ絶対調子乗るぞ亜季乃……
「な……ないないないですっ! 私はただの一般人付き添いの矮小な存在にすぎませんっ! そんなっうちみたいな芋娘がっアイドルなんておこがましいにもほどがありますですっ!」
あれ? 妹のテンションは違う方で↑↑になってしまった。
「そ、そうなの……?」
「はいですっ! ご紹介しますねっ♪ こちら完璧美少女3期生エースしょこらりのセンター兼リーダーりんりんしほりんしほりんりんっ♪でお馴染みみんなの憧れお嬢様系アイドルのしほりん様と……」
「亜季乃さん恥ずかしいのでやめてください……」
めっちゃ赤面してるしほりん(激カワ) それに本人を前にしてなぜ本人の口上をやっちゃうんだよ……しほりん本人から聞きたいに決まってんだろ!
「……将来性1000%ネクストニュースター期待の新人研究生ナイススレンダースタイル抜群ダンスもバツグンデビューしたら大人気確約間違いなしの新人アイドルさらたん様ですっ!」
「亜季乃……もういいって……ハズい」
「そ、そうなんだ……へぇ……」
芋ウトよ。ゆみりん?さん困ってるから自重しようね。
「でさ、後ろの……は誰ナン?」
えっ?
ルナ……様?の目がこちらに向けられた気がした。俺は急いでぼっち固有のステルス能力を発動して気配を消しにかかる。が、しかし時すでに遅かったようだ。
「あんた達……男子と一緒にいるのバレたら、めんどいよ? ダイジョブ?」
え、なんか軽くにらまれてんすけど。え、マジで? 勘弁なんすけど……
「ああ、確かに……お兄さん、そういうわけで帰ってもらえます?」
「は? 俺ここまで来て帰んの!? どういうわけだよ!」
「そういうわけですよ。あらぬ誤解を招くと面倒なんでw」
「いや今日、俺、お前らのせいで連れてこられた気がするんだけど!?」
「あれ、喜び勇んでついてきた……の間違いでは?」
「ち・が・う・から!(怒)」
「あぁ~なんとなくわかっチャッたわ~w」
俺をにらんでいたはずのルナ先輩の目がふっと柔らかいものに、違うな。なんかゴミを見るような目に……。
「そうそう。一応説明しとくと、この子……亜季乃のお兄さんで。今日も私たちのボディーガード役で召喚しただけだから」
「そうなんやーまあ女だけだとそれはそれで絡まれてメンどいもんねー。でもこう……ウーん」
遠目にじろじろと見られてるんだが……居心地の悪さパネェ。
「……なんか残念そうな人ヤねw」
いや失礼やろお前。
「そうなんですよ。残念なんです。ホントマジで残念」
「おいっ!桜玖良! お前いい加減に……」
「歳ハ?」
「えっ……高2……でしたよねお兄さん?」
「あっ、ウチより年上なんwww」
おいこのギャル、さっきから語尾にwつけてんじゃねえよ。と思いきや、
「はじめまして~ウチ……るなって言います。今後ともよろしくです……先輩?」
「へ?」
いやそんな急に……しおらしい感じで挨拶されても……ちょっっと挙動っちゃうんでやめyてもらっていいですか?
「ちょっとお兄さん、ちゃんと挨拶してください」
「お、おうf……ど、どうも……よろしくお願いしまs……」
「ウン、大丈夫そうやねw」
「でしょ?ww」
やっぱこのギャル失礼やなw そして桜玖良とりあえずお前は黙れ
あれ? 花火シーンまで行けなかったぞ、なんでや!
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