ドキッ♡アイドルだらけの水泳大会③ しほりん編
「げへげへげへへ……」
「ひぃっ」
ゾンビのように復活した亜季乃。我が妹ながら見上げた根性と執念である。
「さてさてお次は……」
ゾンビ亜季乃の鷹のような鋭い眼がとらえた先は……
「え、わ私?」
戸惑いと恥じらいの表情を浮かべたしほりんがおずおずと口を開く。
「あぁ……もう浄化されそう……」
「そ、そんな大袈裟な……」
同感だが、ここで浄化されといた方が後々のためにはよかったかもしれないぞ?
「全然大袈裟じゃないっ! しほりん様っ、あなたの魅力は全世界一、いや全宇宙一、いや全銀河一でっすっっ!!!」
「も、もう亜季乃さんっや、やめてください……」
本気で恥ずかしがってるような感じのしほりん、うん。カワイイ。
しかし妹よ。世界一はいいとして、宇宙と銀河の順番は逆では? それでは範囲が小さくなってるぞ。私たちの地球があるのが太陽系で、太陽と同じような恒星が無数に集まって渦を巻いたように見えるものが銀河系。そしてそれと同じようなものを銀河と呼び、それもこの宇宙には無数に存在しているのだ。ああ、すっごくイメージしにくい大きな話になってしまったなぁ。
「ふっふっふ……いくら大天使しほりん様の頼みといえどもそれは無理って話ですなぁあ。げへへ」
ぱっちん
亜季乃が指をはじくとスポットライトが一斉にしほりんへとのびる。
「きゃあああっ」
「さあぁ~いっつしょーたぁーいむっ! 銀河系一最かわアイドルしほりん様のみずぎちぇーーーーkっくう!!」
最早収拾のつかない混沌とした異空間になってしまった楽屋裏で、亜季乃の狂気じみた声だけが響く。
「あ、亜季乃さん……?」
「いつもの清純派しほりんのイメージを覆すぅ、ビーチに映える赤と白のストライプのビキニ! 胸元には白い紐が蝶々結びになっててそれがいいアクセントとして視線をくぎ付け! 背中の紐も大胆でセックシー♪ そして下はデニムの水色ショートパンツで赤と青のコントラストでより映え映え! 極めつけは麦わら帽子がひと夏の思い出にお忍びで浜辺へ抜け出てきたお嬢様っぽさを見事に演出っ! もう何から何まで完璧な美・少・女! キャッチフレーズは「たまには大胆でもいいでしょ? ひと夏の冒険、し・ちゃ・う♡?」って感じでーいやー最高!」
お前はどこぞのエロ映画監督か。
「しほちゃん大丈夫? ちょっと私寒気がしてきた……」
「え、ええと……なんと返答していいのかわからないというか……」
「もうたまらんぐふふ……」
しかし亜季乃の気持ちもよくわかる。本当にナイスバディなスタイルのしほりん
である。そしてその二つの立派なものを強調する際どい水着。今クールの話題作たん〇し(探偵はもう〇んでいる)の死んでいるメインヒロインのシ〇スタが6話?で着てる水着にストライプの感じがそっくり。ただ、下にショートパンツをはいてるのが本家と違って残念な点ではあるのだが……それはそれでイイっ!!! あと個人的には中の人の声込みでサイカワなアイドル唯にゃが好き。
「いいよいいよ。もっと腰ひねって……げふんげふん」
言いながらいろいろなアングルで写真を撮りまくる亜季乃。
「亜季乃さん? ちょっと、は恥ずかしいからやめてほs……」
「わかりましたっ! しほりんお嬢がそう言うなら仕方ありませんね!」
「ほっ……」
「ただしっ、交換条件がありますっ!」
「こ、交換……条件??」
「きっと普通に頼んだらしほりん様にはお断りされてしまうだろう、でもどうしてもどぉーーしっても叶えたいお願いがあるんですっっっ!」
「ええーっと、な何でしょう……?」
「やばいってしほちゃん、嫌な予感しかしないんだけど」
「それはですねぇ……ズバリ下を脱いでほしいんですっ!!!」
「「「ひぃっ」」」
流石の変態アウト発言に場が凍り付く。
「あ、亜季乃さすがにキモすぎひく……」
「あっれぇ~さくらちゃん勘違いしてませんかぁ?」
「はぁ? 勘違いって……」
「しほりん様はちゃんとわかってるみたいでしゅよ~?」
「え、どういうこと?」
桜玖良がしほりんの方に振り向く。しほりんの顔はさっきよりも遥かに真っ赤になっていた。
「え、えーと……なんで亜季乃さんは知ってるの?」
「あっしの頭脳をもってすれば余裕のよっちゃん☆」
「えっと……脱げばもう写真は撮らないのですよね……?」
「もっちろん。女に二言はありませんデス」
「わ、わかりました……」
そう言うと、しほりんは自分のショートパンツに震える指をかける。そして少しずつゆっくりと……ダメだしほりんっ血迷えっ(違うっ血迷うなぁっ!
「んっ……」
「しほちゃん!?」
「ぐへへひゃぁ#$%♭……」
しほりん……俺は今にも飛び出してしまいそうになる衝動を必死に抑える。
ぱさっ……
音がした。俺は必死に顔を抑えた両手の指の隙間からその至福の光景をのぞき……
そこには上下お揃いの赤と白のストライプのビキニ姿のしほりんが立っていた。
こ、これぞまさに本家シエ〇タ! に勝るとも劣らないナイスバディの女神の姿がそこにはあった。
「し、死ぬる……」
再び鼻から血しぶきを上げた亜季乃。本日2度目の天国へと召されていったのであった……完?
流石にそろそろ本編再開しようかな……
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