ドキッ♡アイドルだらけの水泳大会② 桜玖良編
「あ、あなたはまさか……」
物陰から姿を現したのは、そう、おかわりだろう。案の定の亜季乃であった。
「ちょっ、何やってんのよ亜季乃?」
「あちゃぁバレちゃいましたか~」
「亜季乃さんが……盗撮犯なんですか?」
「しほりん様っ違いますよっ! これをよくよくご覧あれ~」
「え? なにその腕の……?」
亜季乃の腕に巻かれていたのは、まるでS〇S団が腕に巻いてる感じの腕章。「報道」って書かれてある。
「そうです! 私今日は公式認定の専属カメラマンなんです! 女神たちのお姿をバシバシ撮りまくっちゃいますよぉ~」
「専属ならなんで、物陰から盗撮犯みたいなことしてんのよ?」
「い、いやぁ~お女神サマ方がお戯れているお姿が眩しすぎて、ちょっとお浄化されそうだったのでお迂闊にお近づけなかったというか……」
「お浄化って……やっぱよからぬ存在なんじゃない?」
「だってっ、こんな美少女軍団の水着を前に正気でいられますかっての! げへへ……」
「しほちゃん、やっぱり通報しとく?」
「そんなこと言ってていいのかにゃ~、まずはエントリーナンバー1番。期待の新人が夏の水着デビュー、さーらっ!」
「え、何々なにが始まんのよ?」
亜季乃が指パッチンする。すると、どこかから桜玖良に向かって一斉にスポットライトが当たる。
「えっ、きゃっ きゃあrrっ」
「桜の名にぴったり淡いピンクのちょっとスポーティタイプっぽいカワイイセパレートの水着! うーん、スタイル抜群すらっとした細身のサラたんにぴったり!」
「か解説しないでっ」
桜玖良が身をよじるようにしてこちらに背を向ける。
「うーん、さくらちゃんは先週から学習しませんねぇ。その恥じらう仕草がなんとも言えずそそるというか……ぐへへ。もうむしろこっちを誘惑してかかってるんじゃないかっていうか……げへへ。そしてその後ろ姿もきゃわわわ~。もう脚なんか細っ、ほっそ! 背中にかけてのラインも完璧!」
「もう亜季乃っ!」
ますますヒートアップする亜季乃、同感だがその変態的言動は我が妹ながら目を見張るものが……違う。目に余るものがある。
しかし、確かに、こう言っては何だが、コイツ、スタイル良いんだよなあ。まあ他のメンツに比べれば胸は発展途上って感じなんだが、決して無いわけではなく、むしろちょうどいいというか適量というかドストライク勢が多そうというか。
そして亜季乃の仰る通り、そのピンクの水着は彼女によく似合っていた。イメージ的には彼女、お〇りしますの〇原千鶴が劇中で身にまとっていたピンクの水着をよりスポーティに近づけた感じだろうか。ただ、本家と大きく違うのはズボンっぽいスカートが巻かれているのが残念? いや、アクティブで健康的な印象を強めていて桜玖良のお転婆な、もとい元気なイメージにぴったり?
何はともあれ、めっっっっちゃカワイイのであった。馬子にも衣装とはまさにこのことである。
「すべすべの背中の上でクロスするピンクのベルトタイプの紐がまた何とも言えぬ味わい……そして無駄な肉のない健康的な二の腕……ぢゅふふふ」
「キモイキモイキモイからっ」
おお。桜玖良が俺以外の奴にキモイと言ってるところを初めて見たぞ。俺だけがひどい扱いを受けているのじゃなかったのか!(目から鱗)そして、あまりのマシンガン変態攻撃に思わずしゃがみこんでしまう桜玖良。うん、語彙がさっきから完全にエロオヤジなカメラマンのそれなんだよなあw
「おおっと!? その姿勢はっ!? スカート越しにちらりと除くやや小ぶりなきゅっと引き締まったヒップが強調されて……おお鼻血モノでしゅ……」
「ちょっ! 下から撮るのはさすがにNGぃぃぃ!」
げしっ
「あぅふっ!」
脛蹴りマスター(受け身)の俺ですら食らったことのないような、足裏からのキックが見事に炸裂した。カメラごと顔面に桜玖良の足がめりこみ、血しぶきが上がる。(なお、血しぶきは恐らく蹴られる前に既に上がっていた模様)
得も言われぬ幸せそうな表情を浮かべて亜季乃は天に召されていきました。
完?
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