夜の秘め事
「……お兄様?起きてますか?」
……………。
返事がありません。
元からの疲れもあってか、当分は起きそうにありません。
さすがは護身用のスタンガンです。
「さて、私も寝ましょうか」
お兄様を(強制的に)眠らせましたが、だからといってナニかをスるわけではありません。
だってお兄様はたいへん疲れていらっしゃるのですから。
今日の私は牡蠣やスッポンがたっぷりと入った鍋を作ったり、睡眠中のお兄様を拘束して服を脱がせて襲いかかったり、言うつもりのなかった愚痴や不満を言ったり、お兄様の目の前で大泣きしたりとものすごく暴走していましたが、言いたいことを言ってスッキリしたのか、なんとか落ち着くことができました。こんなに落ち着いた気分でいられるのはおよそ3日ぶりです。
そのかわり、落ち着いたからこそ今になって先程までの暴走っぷりがとんでもなく恥ずかしくなってきてしまいましたが…。それも思わずお兄様を気絶させてしまうほどに。
……まぁ、もう寝ましょう。ひとまず寝て、起きた後でなんとか記憶を抹消しましょう。
媚薬とか睡眠薬とかの作り方を調べた時に確か
さぁ寝よう———そう思っていたのですが、そこで私はある問題に気づきました。
私は今全裸です。
お兄様も今全裸です。
そのせいで、晩御飯のせいか先程までの誘惑のせいか非常に大きく太く逞しく反り勃った
………うわぁ………
別に初めてお兄様の
とはいえ、いつまでもこうして長々と観察している場合じゃありません。
私と私の作った料理のせいでお兄様の
あるのです。
あるんですってば。
と、いうわけでどうにかするのですが……さて、どうしましょうか?
抵抗するお兄様を押し倒して無理やりアレを
だって無抵抗ですよ?どんなことをしてもいいんですよ?こんな千載一遇のチャンスは有効に使わないと竜堂の名が
でもこんな状態で初めてを捧げるほど私は色情魔ではありません。
私だって夢見る乙女なんです。私から襲いかかって無理やりっていうのは……………悪くは……ないかもしれませんが、やはりこういったことは男性にリードしてもらいたいものなんです。
だから本番はしません。寝てて意識がない相手と繋がれても虚しいだけですから。
ではもう一度言いますがどうしましょうか…。
………こういう時は普段できないコトをするべきですよね。えぇそうです。だって無抵抗なんですから。
つまり……口に含んだり…胸で挟んだり?きゃー♡
………おっと!危ない危ない…。ちょっと思考が18禁レベルの真っピンクに染まりかけてました…。いやまぁ私18歳なんですけどね。
つまり私はお兄様と18禁なコトをしてもいいわけです。というか私はお兄様の許嫁なんですから将来的に
だから決して私の思考が変態じみているというわけではないのです。私がこれからしようとしているのはただの予行練習なのです。
そう、ただの予行練習……ただの予習………にへへ……。
だから少しぐらい……先っちょだけ、先っちょだけなら……!
そう思い、手を伸ばします。
「お兄様……少しだけ、先っちょだけですから……ちょっと擦り合わせるだけですから—————
———————— あ 」
…………………………
………まぁ、意識がないってことは我慢もできないってことですもんね。
それに直前まで刺激してたり精力剤
…………………………
……シャワー、浴びてきましょう。
本当はこのままでも全然良いのですが、このままだと本気でお兄様に襲いかかってしまいそうですから。
それに明日のこともありますしね。
ぶっちゃけ体育祭なんかどうでもいいのですが、一応生徒会長として、
なにより私のせいでお兄様に、そしてお兄様が引き継ぐ
だから、非常に、ひじょ〜〜に!名残惜しいのですがここは素直にシャワーを浴びて早く寝ましょう。
それに、精神上の都合でこの3日間あまり眠れなかったのですから、今日こそは睡眠時間を取らなければいけないのです。
夜更かしは美容の敵ですからね。
極度の肉体的及び精神的の疲労とスタンガンのせいでピクリとも動かないお兄様の身体を少し拭いて服を着させて最後におやすみのキスをして………よし、完璧。
「それではお兄様、おやすみなさい♪」
そして私はお風呂へと向かいました。
………今日の入浴時間はいつもの倍はかかりました。
そして、換気をしっかりと終えてから部屋へと戻りました。
………
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