『終焉の地』バイディアの墓場


・状況


煙で燻された空の下、灰で覆われた大地に夥しい数の屍と、それに突き刺さったままの剣や槍などの近接武器がずらりと並ぶ、まるで地獄が焼け落ちたような場所です。

元より生えていただろう木々は長い時間炎を孕んでいて、ほのかな灯りと膨大な煙を吐き出し続けています。

魔法に秀でていなくてもはっきりとわかる呪われた場所で、それ故に蠅やゴキブリどころか、雑菌さえも繁殖しないため、死体はジュクジュクとしたまま乾いていきます。命あるものにとってここは苦痛を感じるほどに居心地が悪い場所です。

その只中、一人の異形の騎士が、新たな犠牲者を作ったところにキャラクターは遭遇します。


・外見


バイディアは血と錆で赤黒く薄汚れた全身甲冑に身を包んだ騎士です。

背中には引きちぎれたマントの残骸が、手には酷使を続けた得物が握られています。主に剣を用いることが多いですが、壊れたならばそこここに刺さっている別の武器を躊躇なく引き抜き、利用します。

鎧の中にはがっつりと呪われた人骨に、無数の赤色の触手が絡みついていて、おおよそ生きている形をしていませんが、これでも人として生物として生きています。

魔法に通じているのなら、その体がありえないほど過剰にエンチャントされていて、無理やり強化されているとわかります。


・性格


狂っています。

元は人間であり、それ相応の人格と記憶があったのですが、そこへ無理やり色々詰め込んだ結果、名前含めて人間らしさが押しつぶされていて、生き物とも無機物とも呼べない状況にあります。

ざっくりと、キャラクターと同じように、この地にいる『魔物』を狩るように派遣されたようですが、それがどこかの段階で狂ったのか、今では目に映るあらゆる生物を殺すよう強迫観念に囚われてます。

そのための創意工夫は怠らず、記憶力や応用力も健在なため、新たな技の獲得や奇襲奇策など、人間らしい小手先の技も用いてきます。


・能力


純粋に全ての能力が強化されている上に、どれほど研鑽を積んだのが、得物の使い方が抜群で、どの武器を用いたとしても達人のレベルにあります。

その身に刻まれた呪いなのか、殺してきた相手の魂を縛る術を用いることができ、それを赤黒いオーラとして飛ばし、触れた相手を金縛り状態にすることもできます。単発ならば一瞬体が硬直する程度ですが、連続で受けると呼吸が、最悪の場合は鼓動が停止して死に至ります。

また、個体差があるものの魔術にも通じており、雷や炎などを飛ばすことができます。

元より壊れているため、大半の攻撃ではこれ以上壊すことができず、通常の人間相手のような致命傷を与えるのは困難です。

どのような関係があるかは不明ですが『小さなお守り』を見せることで、大幅に弱体化、場合によっては無力化することができます。

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