シーン6:ノイズの涙とお姫様/情報収集シーン
久人:シーンイン! (ころころ)8点上昇、88%! 上がってきたな……。
昔の事を、ふと思い出す。
子供というのは活力に溢れ、思いもよらない行動をするものだ。
一日中遊び回った
そんな都合など知らないのは同じようで、探していた姿を見つけ出すまでに時間がかかってしまった。
彩:「……なん、で。わたしがいると、ヒサトがあぶないのに。さっきだって、それで……」
久人:「理由はまあ、色々と思いつくけど。でも一番の理由は……うん、やっぱり放っておけないからかな。
物知りな人から聞いたんだけど、どうやら彩が生まれた理由に俺が関わってるらしい。
だったら、他の誰が投げ出しても、俺が投げ出すわけにはいかない。だって、そうだろ?
自分が生み出した存在を放り出すような奴は、漫画家失格だ。
俺はまだプロじゃないけど、それくらいの誇りは持ってるつもり。だから迎えに来たよ、彩」
真っ直ぐに彼女の目を見据え、告げる。
彩:「……わたしは、まだ、じぶんでなにもわからなくて。
いっしょにいても、めいわくなのに……ほんとうに……それでも、いっしょに、おもいだしてくれるの……?」
久人:大きく頷き、答える。
「もちろん。これは創作にも言えることだけど、物事を探求するのに楽な道なんてない。それでも戦えるのは、誰かに笑ってほしいからだ。
自分が誰か、わからなくたって構わない。いいじゃないか、これから探せば。俺だって
迷うことなく、手を差し伸べた。
久人:「一緒に探していこう。俺がそうしたいんだ」
真上から少しだけ傾き始めた太陽が、俯く少女の影を晴らしていく。
晴天の河川敷に、感情の雨は降り。
それは紛れもなく、真似事でもなく。ただ、そこに現れた感情を映す、ヒトと同じ雨。
彩:「……ぅ、ぁ……ごめん、なさい。あり、がとう……!」
光る雫は足元に落ち、差し出された手を取り返す。
昔の事を、ふと思い出す。
今は
一度、溢れ出した感情のダムを、少女は止めることは出来ず。そのまま泣き崩れてしまい……暫くの後、疲れたように眠ってしまうかもしれない。
けれどそんな光景が、キミにはひどく愛おしいもののように思えるだろう。
久人:「……寝ちゃったか。よく頑張ったな。さて、もうひと踏ん張りと」
呟き、彩をおぶって帰途につく。
「(あれだけの大見得を切ったんだ。絶対に、失くしものを見つけないとな)」
静かな決意を胸に、夕暮れの道を歩いていくのだった。
情報収集シーン
GM:ではシーンを改めまして、此処からは情報収集に入ります。
本シナリオでは、PC人数を考慮し、1シーンに2回の行動を行なえます。
また、彩を先に発見しているため、ボーナスとして情報収集シーンの最初の登場では侵食率上昇がなしとなります。
さらに、彩の手助けにより全ての情報収集判定に+1の達成値補正を得ることが出来ます。
久人:おお……ありがたい……!
GM:現在、調査可能な項目は以下の2つです。
◆記憶の中の少女
〈意志〉 6・8
◆“シックス”
〈知識:マンガ〉 6・8
久人:それでは早速、『記憶の中の少女』について調べてみます。
(ころころ)達成値……21? ( ゚д゚)ポカーン
GM:これが主人公の
◆記憶の中の少女
〈意志〉 6
彼女本人については思い出せない。しかし、彼女に似た人物が頭をよぎる。
記憶の中の幼い姿は、確か……。
〈意志〉 8
何かが繋がる音がして、それを思い出せた。
あの少女に似た人。小学校の時、毎日のように遊んでいた友達。
彼女は確かに、あの少女に似ている。
久人:「(どこかで見た気がする……どこだ、いつの事だ? そう、あれは……)」
思い出す。そうだ、あれは小学生だった頃。確かに似た雰囲気の少女と遊んだ覚えがある。
GM:では、次の行動宣言をお願いしますね。
久人:はーい。次は『“シックス”』について調べます。
(ころころ)達成値11。ヨシ!
◆“シックス”
〈知識:マンガ〉 6
既存のマンガや作品には、(少なくとも知っている限り)そのような存在は登場していない。
でも、昔何かで読んだ気がする。それは何だったか……。
〈知識:マンガ〉 8
何かが繋がる音がして、それを思い出せた。
あの獅子は、幼い時に読んだ手書きのマンガに登場していた。その著者は、昔よく遊んでいた誰かではなかったか。
久人:「(俺が知ってる漫画に、あんなキャラはいない……けど、確かに見覚えがある。
俺が読んだ漫画を勘違いしてる? ありえない。絶対にどこかで読んでるはずだ)」
カチリ、と記憶のピースが
「……そうだ。やっぱり読んだことがある。小さな子供に特有の色使い。あれは、確か――」
GM:情報が全て開示されたので、追加の項目が公開されます。
◆小学校の友人
〈意志〉、〈情報:噂話〉 9
GM:といったところで、シーンを改めて判定していきましょう。登場をどうぞ。
久人:シーンイン! (ころころ)1点上昇、89%! これは助かる。
GM:では、行動宣言をお願いしますね。
久人:『小学校の友人』について〈意志〉で判定します。
(ころころ)達成値12! 成功です!
GM:情報収集、安定してますね。情報を開示します。
◆小学校の友人
アルバムを根気強く探す、或いは小学校の友人に聞き、ようやく思い出せた。
小学校の時に遊んでいた少女。彼女の名前は
身体が弱く、学校にもあまり来られていなかった天は、入院のために田舎町に引っ越してしまった。
三澄天の引っ越し先の町と、入院していた診療所が分かる。
久人:「三澄、天ちゃん……そうだ。昔の俺と同じで、身体が弱くて……結局あれ以来、会えてないけど……」
彼女の引っ越し先と入院先を調べ、メモにまとめる。
「ここに、真実の手がかりが待ってるかもしれない……。
彩、調べ物を手伝ってくれてありがとう。少しずつだけど、真実に近づけてるみたいだ」
彩:「ほんとう? うん、よかったぁ」
GM:さて、あと1回分の行動権がありますが、いかがしますか?
久人:そうですね……行動は特になしで。代わりに、ちょっとロイスを整理しようと思います。
彩に○尽力/不安。“プランナー”に○有為/隔意。
それぞれロイスを取得しておきますね。
GM:はい、OKです。
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