第90話 菊池と翔の先輩に聞いてみる作戦

菊池と翔は

お互いに部活動をやっていた。


菊池はサーフィン部に

翔は陸上部に入って日々部活動に励んでいる。


二人とも運動神経は突出して良く、

部内では一年にして中心的存在になるうる。

しかし、情報収集など器用さが求められることには

駿のような器用さは毛頭ないことから

この行為自体向いていないと心のどこかで感じていた。



ただ、根っからの負けず嫌い同士。



「私たちだからこそできることといえば、

一つしかないよね。」


「そのようだ。ひとまず部内の先輩に

片っ端から聞いてみよう!!」



ということで、

それぞれの部の先輩に


「うちの学校で留学とかしている

生徒とかっているんですか?」


駿の誘導するような

質問とはまるっきし反対の

とてもストレートな質問だ。



だが、決まって先輩たちの答えは


「うーん、知らないな~!!なんだ、留学したいのか?」


「いえ、そういうわけじゃないんですけど。」


「そうか。」


「あの、もし先輩の友達とかで知ってる人いないか

ちょっと聞いてもらってもいいですか?」


「おう、分かった!聞いてみるよ!!」



菊池と翔の強みは

負けず嫌いで諦めないこと♪





八千草と太郎はダメ元ではあるが、

「八千草美悠」

そう、咲苗の実の姉に聞いてみることにした。



「八千草さん、

これってお姉さんたちには

極秘で動いてた方がいいんじゃ?」


「うちのお姉ちゃんなら大丈夫。

すっごく口が硬いし、

ダメってことははっきり言ってくれるから。」


「え、あ、そう?

明らかに美名城先輩たちと

繋がり強そうだけど・・・・」



確かにこの方法は

如何にも手っ取り早い方法だが果たして大丈夫なのだろうか?


何というか自分たちだけ裏口入学しようとしているような。

太郎は少しいたたまれない気持ちになりながらも

八千草さんともそんなに改まって話したこともないし、

ましてやお姉さんともこのことについてお話を聞くとなると・・・・

と、あれやこれや理由を付けながら

結局は八千草に推され、

姉の美悠に直接自宅に伺って聞いてみることに。




確かこの辺だと思うんだけどな~・・・・




太郎は、八千草から教わった住所を

スマーチョフォンで検索し探していた。





えーと、




(キョロキョロ)




まさか、




(キョロキョロ)




これじゃないよな~




(キョロキョロ)




これかーーー!!!!!




太郎は仰天していた。

八千草家のあまりの豪邸具合に!!



いやいやいや、待て待て待て。

噂に聞いてはいたが、

これが八千草グループの・・・

八千草さんの実家だというのか!?




「私の家、ちょっと大きいからすぐに分かると思うよ♪」



「これはちょっとどころではないだろ~!!!」






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