第4話 折尾駅→小倉駅
九州最古の立体交差駅としての名残りも消えつつある折尾を発車する。高架区間が終わると福北ゆたか線と合流し、複々線区間となる。この区間では西鉄北九州線の廃線跡が随所でみられるので、廃線巡りをしてみるのもいいかもしれない。陣原駅を通過し、右手から筑豊電気鉄道線が合流すると、いよいよ北九州市の副都心、黒崎地区が近くなる。
車窓右手に商業施設、コムシティを望みながら列車は黒崎駅に到着する。黒崎駅は昔から寝台特急まで停車していた重要な駅で、駅周辺は北九州市の副都心である。西鉄黒崎バスセンター・筑豊電気鉄道黒崎駅前駅などが立地する交通の結節点でもあり、駅前は非常に混雑している。
黒崎からは、筑豊本線ではなく貨物線との複々線区間となる。右手は国道3号と並走し、左手には八幡製鉄所跡が続く。列車は八幡駅を通過し、進路を左に取る。八幡駅は、九州国際大学や国際村交流センター、市立八幡病院などの最寄り駅で、朝夕に一部の特急が停車する。駅裏には八幡製鉄所が広がる。
列車は左に大きくカーブしながら、スペースワールド駅を通過する。惜しまれつつも2017年末をもって閉園したスペースワールドの最寄り駅。旧八幡市の中心部、中央町地区に最も近い駅で、「まつり起業祭八幡」開催期間中はスペースワールド駅と会場の市立大谷球場の間を徒歩移動する人もよく見かける。因みに、駅自体がカーブしているため、よく撮り鉄が待機する撮影スポットとしても有名である。
列車は右手にスペースワールド跡を望みながら貨物線と並走する。右手にくろがね線の線路が見えると貨物線と別れ、左手にJR九州の関連会社が運営するゴルフ場を望みながら枝光駅を通過する。スペースワールド駅が開業するまでは、この駅がスペースワールドの最寄り駅であり、快速も停車していた。九州国際大学付属中学校・高等学校の最寄り駅であり、通学時間帯は学生で混雑する。
枝光駅を出ると牧山トンネルに入る。トンネルを出ると戸畑市街となり、イオン戸畑ショッピングセンターを右手に眺めながら列車は戸畑駅に到着する。左手には若松区とを結ぶ若戸大橋を望む事が出来る。戸畑は5市合併により北九州市が成立した当初、市役所が置かれた場所であり、複数の高校・大学が立地するほか、私立美術館なども擁する文教地区である。
戸畑を出ると、しばらくして左手に北九州都市高速2号線若戸大橋料金所を望む。同じく左手にゼンリンなどのビル群が見えると、九州工大前駅に到着する。旧駅名は新中原駅で、国立九州工業大学の最寄り駅である(徒歩で5分くらいかかるが)。同大学の裏手に位置する私立明治学園小・中・高等学校は戸畑駅から一枝経由で多数のバスが運行されていることもあり、戸畑駅で降りた方が無難である。
九州工大前駅を出ると、列車は右手で真颯館高校などを望みながら、北九州市の中心部、小倉を目指す。北九州都市高速の東港JCTと山陽新幹線の高架下を潜り、右手に日豊本線が合流すると西小倉駅である。西小倉駅は元々日豊本線の駅であり、JR移管前後に鹿児島線にもホームが設けられた。リバーウォーク北九州のオープンや小倉駅の混雑緩和などもあり、2003年以降、普通・快速列車に関しては西小倉駅で乗り換えるようになった。
西小倉を通過した列車は、紫川橋梁を渡り、間もなく北九州市最大の駅、小倉駅に到着する。小倉駅の駅ビルには、モノレールが直接乗り入れており、結構面白い構造をしていることで有名である。ちなみに、JR九州は「アミュプラザ○○」という商業施設を博多、鹿児島、大分と言った重要拠点駅で展開しているが、その一号店が小倉駅である。余談で言うと、単に「アミュプラザ」と言った場合は基本的にこの施設を指す。南口はJR九州、北口はJR西日本の管轄であり、両方ともペアレントデッキが整備されている。南口(小倉城口)側は北九州市の都心部であり、バス路線も非常に発達している。北口(新幹線口)にはホテルや展示場などが広がっており、ギラヴァンツ北九州の本拠地、北九州スタジアムもこちら側にある。
さて、列車は小倉駅に到着しました。列車はこの先、進行方向を変えて、日豊本線、行橋、大分方面へと向かいます。座席の転換にご協力ください。
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