第百二十九話 地下に住む老人
開いた
そんな
「おい、誰だか知らないがこの街のことを
でも、ソニックは暗くて
それにしても、
きっと言われた相手は
ソニックはこういうところが
反対にビクニは知らない人と話すのが
ぼくがそんなことを考えていると、地面に入るように
「その声はもしかして!? ソニック王子ですか!?」
ソニック王子?
暗闇から聞こえる声に、ぼくは小首を
たぶんだけど、ビクニもぼくと同じように首を傾げているはずだ。
だってこんな
「そういうお前は……ヴァイブレなのか!? 生きてたんだな!」
そう
ぼくらを地面に入るように誘った人物が、とりあえず
それにしても生きていたんだなって……この二人には一体何があったんだろう?
それからぼくらを地面に入るように誘った人物――ヴァイブレに
「こんなリアルお化け
いまだにソニックの体にしがみついているビクニは、震えながら
ビクニはお化けが
でもさ、ソニックに血を吸われ続けたビクニは、もうハーフヴァンパイアなんだけど。
それでもお化けが怖いんだなんて、なんか変な感じ。
「なあヴァイブレ。今
暗闇を歩きながらソニックが
何故荒れ地だったこの大地がすべて
何故街が
何故
ソニックは落ち着いた様子で訊いていたけど。
ぼくにはなんだか早口に聞こえた。
「今はとりあえず安全な場所へ行くことが第一でございます。この大陸の
ヴァイブレがしゃがれた声でそう言うと、ソニックは「わかった」と
それからしばらく進むと、ビクニが
今ぼくらの前を歩いているヴァイブレという人物は、ソニックとどういう関係なのか?
それと王子と呼ばれていたけど、ソニックは王族だったのか? って。
「愚者の大地の現状よりも、私的にはそっちのほうが気になるんだけど……」
ビクニの言葉を聞いたソニックが何か言おうとすると、突然
どうやらヴァイブレが言う安全な場所とやらに
ヴァイブレはこの地下に住んでいるのかな?
なんだかこの入った部屋には、誰かがずっと暮らしていた生活の
「ビクニ。今は愚者の大地の現状を知るのが先だ」
そう言ったソニックは、後で全部話すと続けて、ビクニの顔を見つめた。
「お前、いつまで俺の体にくっついてんだよ」
「なッ!? ……うるさい! ソニックのバカッ!」
そして、ビクニはソニックの
ソニックは何で叩かれたのかわからずに
でも、ソニックが不服そうでもぼくは楽しいからいいや。
「王子、愚者の大地から
明るいところへ出たおかげで、ようやくヴァイブレの
ヴァイブレは髪も髭も真っ白な老人で、ソニックが着てる服に似た
どことなく
「おいヴァイブレ。この女は別に恋人じゃねえよ。勝手に
「亡き御父上――ラブブラッド様もきっと
ソニックは、目に
どうやら喜びのあまり話が耳に入っていないみたい。
よっぽど嬉しいんだね、このおじいちゃん。
「では、ソニック王子。そして王子の
「おい。ほんのちょっとの間に恋人が婚約者に
愚者の大地の現状を話し始めようとするヴァイブレに、ソニックはため息をつきながら言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます