第八十三話 満室の事情
慣れていないのあってきた道さえも
当然さっき来た場所に出てしまったり、誰かの家の
「ああ……もう
そう言って、その場に
ビクニの声にいつもの
そんなビクニと同じようにググもヘナヘナとしおれてしまっていた。
だが、そんな元気のないビクニのことなどお
これだけ野良が多いのは、この国では
それに
その中の一匹の猫の
俺たちはその
「あっ! ソニック、あれって宿屋じゃないの?」
ビクニは
その看板には、この海の国――マリン·クルーシブルの
多くの国の宿屋の看板には、その土地によって
俺は、ビクニの
「えぇ~もういっぱいなんですか?」
すでに部屋が
ググはその
「うぅ……やっぱり私って運が悪い。せっかくこの子が宿屋の場所を
さっきの猫を撫でながら、ビクニは自分の運なさを
「ごめんね。せっかく教えてくれたのに私に運がなくって……」
「いつまでもグチグチ言ってないで次の宿を探すぞ。やっと
そう俺が声をかけたが、疲れ切っているビクニはコクッと
その後も
「ごめんな。今は
今目の前で満室だと言った宿屋の
そうか。
船が出せない
これは俺たちも、しばらくの
「
もうゾンビのようになってしまったビクニを見た店主は、言いづらそうに話を始めた。
なんでも
「ホントですか? やったッ!」
死にかけのようだったビクニは
店主はその
「ありがとうございます! よし、じゃあソニック
そして、
「おい、待てよビクニ!」
俺も急いでビクニを追いかけて行った。
そんな俺たちの
「気を付けろよ
店主が今さらそんなことを言っていた。
だが、すでに走り出していったビクニには聞こえていない。
まあもう夜になるし、
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