第十六話 裁判のとき
その後――。
でも、これといって
それから夜になり、
もちろん私も、そしてラビィ姉もその場に
玉座に座っているライト王の前に立たされたソニックは、
そんな変わらぬ彼を見た私は、
それは、
そりゃそうだよね、この国の人たちはみんな
兵士たちに
そんな彼を見ているライト王は、とても
「
玉座に
昨日、この城に入った者はお主だけだと――。
それで今朝に宝物庫が荒らされ、ビクニの
そう訊かれたソニックはライト王を
「知らない! 俺は何もやってない!」
それからも彼は、何を
周りにいる兵士たちも、この少年が犯人ではないよな、といった顔をしていた。
それを見て、前に出たラビィ姉がペコっと頭を下げる。
「ライト王様。まだ証拠らしいものは見つかっていないっすけど。こいつは、あの何をしても
「しかし、ただ腕輪を外せたということだけで、宝物庫のことまでこの少年のしたことにするのは……」
ライト王は、ソニックを
このままだと、ラビィ姉から聞いていた通りの
やっぱり優しい
でも、ラビィ姉はやっぱりそう言うだろうとわかっていたようで、強い
「それだけで十分っすよ。たとえ、こいつが犯人じゃなくても吸血鬼族は
ラビィ姉は、私にも話していた吸血鬼族の
吸血鬼族は、
「この国を守るためにも、こいつは今すぐここで殺すべきっす」
いつになく熱く
この人は、本当にこの国が好きなんだと思うけど、私はソニックに死んでほしくない。
でも、ラビィ姉のあまりの
「うん? あれは……?」
そんな彼女の体から真っ黒なオーラのようなものが出ているのが、私には見えた。
気のせいかと思って、目を
「な、なんだろう、あれ?」
私にだけしか見えていないのか?
でも、その黒いオーラはドンドン大きくなっていき、
「ビィィィッ!」
当然
ライト王も兵士たちも、そしてラビィ姉さえもそのオーラが形になったものを見て
「バクが……何故こんなところに突然
声をそろえて
ラビィ姉の体から出たオーラは、この異世界のバクという
その姿は、なんかとても
バクは、
石造りの
「いかん、皆の者! ビクニと少年を守れ!」
「何を言っているっすかライト王様! 片腕のあなたじゃ自分の身を守れないっすよ!」
兵士たちは、ライト王の
そして、ラビィ姉はそんなライト王を
結局、話しているときから何もできずにいる私。
これじゃバハムートが
そんな中で、暴れ
「あっ! 私の腕輪っ!」
それは今朝なくなった魔道具だった。
その魔道具から、あの
「ビクニ……おお、ビクニ……今こそあなたの持つ力を使うのです……」
こんな無力な私に向かって、女神様は静かに、そして
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