第6話 御前試合 前編
宮殿中央
特設の玉座と横に椅子が用意され、
その付近に、曹操の配下の将軍や荀彧などの文官衆が席が用意され、百官がその下にざっと席が用意される。
そして舞台の左側に曹仁・曹彰・張郃の3人が座り中央に曹丕が立ち右側に八雲が座った。
すると皇帝と曹操が入場し玉座と椅子に座ると、侍従が
「百官並びに武官は皇帝陛下に拝謁せよ」と叫ぶと、
椅子に座った曹操が立ち玉座に座る皇帝の前で片肘をつき、
いかにも敬ってますという空気を出しながら
「臣曹操が皇帝陛下に拝謁いたします」
と深々と座礼する、すると周りもそれに合わせて
「皇帝陛下に拝謁いたします!!」と調和したような大声が上がる。
試合する我々も同じく挨拶すると。
皇帝がか細い声で「丞相楽になされよ大義である」と玉座から立ち曹操を起こすとそれに合わせて曹操は立ちあがり「ご厚意感謝いたします陛下」
「丞相よ、早速ではあるがよろしく頼みます」というと
「ははあ」と礼をしたのち
「今日は皇帝陛下がご臨席の元、我が将軍たちと我が命の恩人たる八雲が試合を行う」
「曹仁・曹彰・張郃そして八雲よ、皇帝陛下に失礼のないように全力で戦うように」
というと3人が片肘をついて返事をしたので、同じくまねをして片肘をつき
「全力で戦います、陛下そして丞相」というと
満足そうな顔で2人は、こちらを見ている。
すると今まで黙っていた曹丕が、
「これより試合を始める、曹彰と八雲は準備をいたせ」と叫んだので、おもむろに薙刀を持ち立つ。
「ほう?薙刀を使うのか」
「そうですよ?」
「負けたら俺の下につけいいな?」
「はあ、私が勝てばどうします?」
「‥、今後色々と味方になろうどうだ?」
「構いません」
と会話が終わると、少し気になるという目配せをしながら曹丕は私を見ていたが
「始め!!!」
薙刀と薙刀がぶつかり、ガン!ガン!ガキン!数十合曹彰と派手に打ち回っていると、「やるではないか」
と軽口を叩きながらきたので、「さあ?」と目線で注意を逸らした瞬間
曹彰は一瞬視線を薙刀の先に移したので、体制を翻しそのまま曹彰の脇に蹴り込みを入れると、曹彰の大勢が崩れたのでその瞬間に素早く薙刀の石突で曹彰の頭を素早く打ち付ける、ガイーンと反発のある手応えが薙刀に伝わると途端に曹彰は、膝をつくかのようにガクッと崩れた。
すると曹丕が、
「やめ!勝者八雲」と叫ぶと曹操は満面の笑みを浮かべ拍手すると百官等も合わせて拍手が起こる。
曹操が立ち
「我が息子曹彰を相手に手傷を負わずそして曹彰に怪我を負わせず倒したその技量見事である、次もその調子で楽しませよ!」
といい、手をさっさとふると兵士に曹彰は担がれて運ばれて言った。
「次手は曹仁!前へ」
というと曹仁が剣を持ち出てきたので、それに合わせて剣をもち舞台に上がる。
「薙刀でなくて良いのか?」
「曹仁将軍のような歴戦の猛者相手に、下手に間合いを活かそうとすればやられます」
「分かっているではないか、わしは若さまのようにはいかんボコボコにしてくれよう」
「胸を借りるつもりでいきます将軍」
「初め!」
というと曹仁は最初の一手を譲るという構えで様子を見る形で少し離れたので、居合いの構えで剣を構える、ジリジリと近寄りながら様子を見ると、痺れを切らしたのか曹仁が中段で突っ込んできたので、そのまま一閃する
すると兜の紐がきれ首にうっすらと赤い線ができる、
ガチャンと兜が地面から落ちると
曹仁は首元を触る、すると手に血がついているのを見て驚いた顔をしながら
「どうやらわしの方が油断していたようだ」
「わしの負けよ」というと
「勝者八雲!!」と曹丕が叫ぶ
すると再び曹操が立ち上がり拍手すると百官が合わせて拍手する、
「曹仁をたった一太刀でいなした技見事である」
「陛下いかがでしょうか?八雲の実力は明らかでございます、右将軍より上の征南将軍に任じたいと思いますが」
すると皇帝はいかにもという感じで立ち上がり、
「丞相のいうとおりである、八雲よ征南将軍に任じさらに執金吾も兼任し丞相とともに天下に平和をもたらしてほしい」といかにも曹操に媚びを売るかのような顔でいうが、曹操は怒りに満ちた目線で皇帝を見る皇帝は素知らぬ顔でそのまま私を見る、(とばっちりくるやつちゃうん?)と心の中で叫びつつ
「陛下、征南将軍という官位をいただくだけでも不相応ですのにさらに宮廷警備の長である執金吾までいただくとなれば、今まで丞相にお仕えし陛下の安全を守ってこられた将軍方にも失礼ですので辞退いたします。」
というと曹操が笑顔で
「なんと謙虚であろうか、陛下まだ八雲は張郃との試合が残っておりますゆえそれを見られてからお決めくださいませ」
と曹操がいうと、
皇帝は表情が定まらない感じで
「そうであったな、丞相すまぬ」
「いえそれだけ試合がすごかったということでございますゆえ」
といかにもな感じでまとめ、こちらに向き直ると
「八雲よ、まだ張郃との試合が残っておるゆえ曹操に辞退することはない終わってから再び決めることにする」とうまくまとめたので、
「はい丞相承知いたしました」
というと曹操のまとめた流れに乗っかる、宮殿の屋根端に黒装束の男が立ったので、注視してみているとおもむろに弓を取り出し皇帝か曹操かはっきりしない感じで狙い始めたので、横にいた弓を持って立っていた兵士の弓と矢をさっと取ろうとすると
「将軍?」と首を傾げたので、
「大丈夫君に取っていいようにしてあげるから安心して」というと
納得したのか、そのまま弓を渡してくれたのでそのまま弓をつがえ屋根にいる黒装束に矢を放つ。
後書き
ここ数日忙しかったので、更新が遅れて申し訳ありません
御前試合の2試合が終わり、右将軍の官位をもらって終わりのはずが征南将軍というさらに高い官位をもらう流れになり困惑しつつも、曹操が作る流れにうまく乗りつつ無難に試合を終えようとする主人公、3試合目の準備をしているとまさかの黒装束の暗殺者が登場、御前試合のはずがタダではすまない騒ぎに発展しそうな予感w
次回の更新ですが、異世界って本当にご都合主義(仮)の更新後を予定しておりますお楽しみに!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます