美少女に恐喝されてフットサル部入ったけど、正直もう辞めたい

The Theatre of Dreams 『戦う者の音が聞こえるか？』

1123. チラシの裏々

〇山嵜（ヤマサキ）高校　関東第三代表

・所在地　　　：神奈川県横浜市　

・大会経歴　　：全国高校フットサル選手権ミックスディビジョン　関東予選第三位

・顧問　　　　：峯岸綾乃

・マネージャー：小谷松聖来（1年）

『天才レフティー×ガールズパワーで奏でる圧巻のコンチェルト。旋風を巻き起こすか』

☆総評

　登録メンバー中11人が女性選手という逆境のなか、抜群とパスワークと粘り強さを武器に、難的揃いの関東予選でサプライズを提供。

　準決勝で町田南に惜しくも敗れたものの、優勝候補筆頭をあと一歩まで追い詰める大健闘を見せた。市原臨海との三位決定戦に快勝し、全国の舞台へ堂々とコマを進める。

　注目は唯一の男性選手としてチームを纏め上げる世代有数のファンタジスタ。元U-17日本代表、セレゾン大阪ユース出身の廣瀬（3年）だ。

　当時から変わらぬ圧倒的な存在感を見せつけ、関東のライバル校たちを軽々と蹂躙。全国の舞台でも絶対的エースとして大きな期待が掛かる。

　廣瀬を支える女性陣も充実のラインナップ。

　ピヴォの長瀬愛莉（3年）は女性選手の予選得点王に輝き、超技巧派アラ金澤（3年）もド派手なテクニックでアリーナを沸かせた。

　世代別代表の選出歴がある栗宮（1年）も姉・胡桃に続きブレイクの予感が漂う。

　豊富な運動量で貢献する市川（2年）、冷静沈着なフィクソ倉畑（３年）、男子顔負けのハードな守備を見せる長瀬真琴（１年）、スーパーサブとして得点を重ねた世良（２年）も面白い存在。個性派揃いの少女たちは他校の男性選手にも引けを取らない。

　華麗なパスワーク、廣瀬らの抜きん出た個人技は全国の舞台でも眩い輝きを放つことだろう。一気に頂点まで駆け抜けるか。

☆選手紹介

GK

No.1　 楠美琴音（3年女子）

優れた反射神経と的確なコーチングで最後尾に君臨する絶対的守護神。チームのマスコット的存在として愛される一方、全国模試上位の秀才でもある。

No.4　 保科慧（1年女子）

　登録はゴレイロながら、抜群の身体能力を活かした力強いポストプレーでパワープレー要員としても貴重な働き。実家は地元でも腕利きの療院。

FP

No.2　 倉畑比奈（3年女子）

　機転の利いたポジショニングと高い基礎技術でビルドアップを司る小柄な司令塔。ここぞという場面での決定力も魅力。映画と文学をこよなく愛する。

No.5　 廣瀬陽翔（3年男子）

　天才レフティーがシューズを履き替え緊急参戦。他の追随を許さない圧巻の打開力でチームをけん引する。登録メンバー唯一の男性選手。

No.7　 金澤瑞希（3年女子）

　スペインで磨かれた抜群のスキルと、切れ味鋭いドリブル突破で会場を沸かす注目のテクニシャン。笑顔を絶やさないチームの元気印。主将を務める。

No.8　 長瀬真琴（1年女子）

巧みなスペースメイクと狭いエリアでもボールを失わないキープ力は絶品。守備でも惜しみなく身体を張る優等生。エースの長瀬愛莉は実姉。

No.9　 長瀬愛莉（３年女子）

　男子顔負けのキャノン砲でネットを揺らすパワー型ストライカー。男性選手らを押し退け得点王を目指す。中学は常盤森学園女子サッカー部でプレー。

No.10　世良文香（２年女子）

　抜群の嗅覚と運動量を活かし虎視眈々とゴールを狙う、大阪育ちの必殺仕事人。一つ年上の廣瀬は幼稚園からの幼馴染とか。

No.11　栗宮未来（１年女子）

　栗宮胡桃（町田南3年）は実姉。一にも二にもドリブルという超アグレッシブなプレーでコートを沸かす。課題は守備面と持続性か。

No.14　早坂有希（１年女子）

　競技歴半年という大きなハンデを背負いながら、エネルギッシュなプレーと的確なコーチングでチームを盛り立てる。囲まれても慌てない強心臓。

No.20　シルヴィア・トラショーラス（２年女子）

　日本サッカーリーグ1部、横浜ブランコス現監督のセルヒオ氏を父に持つサラブレッド。リスク上等のドリブル突破が魅力。あだ名はルビー。

No.99　市川ノノ（2年女子）

　恐るべきスタミナとボールへの執着で攻守に躍動する、存在感抜群のダイナモ。特技は一発ギャグという不動のムードメーカー。

☆取材メモ

・競技歴の短い選手も多いが、創部から僅か一年で全国の舞台へ。

・練習中も笑い声が絶えない仲良しチーム。穏やかな笑顔を見せる廣瀬の変貌ぶりに、セレゾン時代を知る取材陣は動揺。

・登録メンバー入りを逃した小谷松（1年）はマネージャーに。ハツラツな仕事ぶり。

・マッサージが特技の保科が予選からフル稼働。試合後はロッカーから悲鳴が。

・予選で活躍した長瀬（愛）、金澤に女子フットサル界が熱視線。世代別代表入りも？

・同じく全国を目指すサッカー部もサポートへ駆け付ける。予選では大応援団を結成。

・廣瀬の元チームメイト内海（セレゾン大阪）も『必ず優勝出来る』と力強くコメント。