3話 浴衣を着て綺麗に髪を編んでいる思惟

「どうしようか?」


スポブラの思惟は、疑問符を出した。


「とりあえず、あらゆる状況を想定して、3チームに別けましょう」


と言ったのは、浴衣を着て、いつの間にか綺麗に髪を編んでいた思惟だった。

その色気漂う凛々しい姿は、まさに旅館の女将の理想形!


思惟βは、「惚れるね」と呟き、思惟αも激しく同意し、


「ダメダメな自分と比べると、なんか泣けてくるよ・・・」

「そうね・・・」

「でも・・・私の中にあんな可能性があったなんて、感激だね」

「うん・・・私たちはやれば出来る子だったんだよね」

「でもあれ、いつ編んだんだろう?そんなに時間はないはずなのに・・・」

「女将はそう言った努力を人に見せないものなのよ」

「それあるね」

「凡人には無理だね」

「そうだね」


思惟αβは、仮にこの思惟を、思惟・女将と呼ぶことにした。

スポブラと女将が、2人並ぶととても頼もしかった。


「長期戦も想定して、4人1チームで3交代制。

寝る場所も限られてるし、それにいつ何が起こるか解らない。

とりあえず3つのグループに分かれましょう」


思惟・女将は、説明した。


「グループ分けとか・・・私、苦手」

「私も・・・」

αの呟きにβは同意した。


女将の間を見渡すと、12人の思惟たちは何となくグループに分かれていた。


「じゃあ、そこは2つに分かれてね、それじゃあ、あなたたちと私たちが一緒ね。」

「えっ!」


思惟αβは、同時に声を上げた。

スポブラ&女将と同じ班になったみたい。


「なんか・・・1番大変なチームに入ったみたい」

「できれば・・・うん」

「うん・・・それ以上言わなくても解るよ。」




つづく



読んで頂き、ありがとうございます\(^▽^)/

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