第3話 B
朝のチャイムが鳴る。
玲音は学校の中を先生にバレないよう探索していた。とはいえ、ここは玲音が昨日今日で通い始めた学校ではない。
何か無いだろうか、玲音は図書室にまずは向かった。図書室の鍵は開いており、人もおらず簡単に進入する事が出来た。
図書室に入るが、特に変わった物は無く、魔力等が感じられる物も無い。そんな中でふと興味があったのは子供向けの魔法漫画の本だ。こんな必殺技が使えたら…小さい時はそう思っていた。
図書室を探索していると、展示物があり、その中に刀身が無い刀の柄だけが置いてある。そこの説明には《かつて刀鍛冶が刀を作ろうとしたが、柄を作るだけで予算が越えて中途半端になった作品》と書いていた。
玲音は柄だけの展示物を握ると刀のイメージを作る…かつて刀鍛冶が打った刀…そのイメージを…
玲音がイメージするとうっすらと刀身が見える…それを徐々に具現化すると立派な刀身になった。
「これは使えそうだ」
玲音は具現化を解除すると刀身は消滅した。そして、玲音は柄をポケットの中に入れた。これで、化物に対する強い武器が出来るのではないかと玲音は思った。あとは、校舎の外壁の一部を盾にすれば化け物の攻撃が防げるかもしれない。
玲音は外に出ようとしたが、外に居る化け物は玲音を見張っており、外に出れない状態だ。
家に帰る時はどうすれば良いのだろうか…。
他の場所も探索したが特にめぼしいものは見つからない。この学校に何かのヒントがあればと思ったが、期待外れに終わってしまった。
まだ、授業が始まって少ししか時間は経過していない。玲音は腹痛のためお手洗いに籠もっていたと理由をつけて自分の席に戻った。
授業中、校庭では化け物が奇声をあげている。勿論、自分以外の誰にもこの声は聞こえてない。
目の前の生徒は先生の授業が退屈なのか居眠りをしている。寝れるものなら寝たい…玲音はそう思っていた。
『外の化け物に苦戦しているようだな玲音』
目の前で居眠りしている生徒から声がする。
『私の名前はB(ビー)、この者が寝ている間だけ、この者を一時的に異世界とリンク状態にしている』
超展開に玲音は言葉を失う…
『あなたは何者なんですか!?B!!』
シェラが問いただす。Bは『私はラスボスのようなもの、私はシェラあなたの生みの親でもある』と答えた。
『生みの親!?私はあなたのような人を親に持った覚えはない!!』
シェラは実態が無いため声しか出せないが、怒っているのは間違いない。
『この騒動を止めるのには異世界とリンクしている私を倒すしか方法はない。しかし、お前達に私が見つけられるかな?』
必ずお前を倒す。玲音はそう心の中で決意した。
〜異世界と現実のリンクルール〜
・異世界のものは現実とリンクしてる者で無ければ見れない
・異世界の力は現実に干渉しない
・異世界の力で飛べなくても翼は生えない
・元凶であるBを倒せばこの騒動は終わる←new
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