エピローグ 坂本太助編
俺は坂本太助。二〇二五年一二月一三日生まれ一七歳で、血液型は春樹と同じB型だ。
俺はプログラマーだ。現段階でいくつものゲーム、システムなどいろいろなものを開発している。
今は自動返信メール機能を作ろうとしている。
俺の目標は「人間と同等、人権が認められるAIを作る」これが俺の目標だ。
そんな俺は学校では問題児扱いだ。
だが、そんなこと気にはしない。
成績に影響が出るわけないからだ。
それは春樹も同じだった。
春樹も問題児だ。だが、俺より深い知識を持ち、運動神経の良さ。
能力を持つ、俺のはるか上にいる存在。
だが、そんな高いところから引っ張り出したのは春樹だった。
それは一年の時だった。
春樹は俺の家に勝手に来ては毎日学校の話。
春樹の欠点は感情がないことだが、それを全て補う物を持っている春樹。
昔の俺は、いや今もだが、人見知り、いや一年の時は対人恐怖症と言われるほど人が苦手だった。
だから日籠っていた。知識も元々ある上に、学校に行く必要がないと思った。
だが、春樹は俺の上にたち、俺を引っ張り上げた。
俺の家まで毎朝迎えに来ては引っ張り出す。
授業は強制して受けさせるようなことはしなかった。
部室で一日を過ごしていた。そこで出会った先輩たち。
個性的で溢れる才能を持つ人が集まる問題児。
優等生の間違いじゃないかと思ったこともある。だが、違っていた。
本当に学校の許可もなく深夜に学校のプールに入り込んだり、学校を使って肝試しをしたり。
修正部への文句は、実力で黙らしたり、色々やばい人たちの集まりだった。
その中に俺も入っていると思うと、暖かさを感じたい。
俺は二学期終わりに初めて教室に入った。
俺の席はいつも吉田の後ろにしてもらっている。
いつもクラスの輪の中にいそうなイメージだが、違った。
数人で話をするくらいで、毎時間、俺に話かけてくれた。
いつしか、俺のライバルまで春樹を追い詰めた。
「懐かしいな」
ちょうど一年前くらいだろうか。春樹と出会ったのは。
そんな春樹が一七歳になったこの日。
俺は今もプログラムを組んでいる。
今頃みんな寝ているだろうな。
俺もそろそろ寝るか。
土日はいつも通りに過ごし、月曜日。
俺はいつも通り六時に起床。制服に着替えて一階に降りて春樹が作った朝ごはんを食べる。
「その包丁‥‥‥」
春樹が持っていた包丁はいつもの包丁では無かった。
「あぁ、唱がくれたんだ」
「そうか」
「あ、キーボードありがとな」
「別に。俺の月収の一割も満たさなかったからな」
「ナチュナルにやばい事言ってるぞ」
春樹は苦笑いをしながら言った。
朝の登校は修正部全員で登校するようになっている。もちろん顧問の高橋京子もその全員のうちの一人だ。
学校に着き、自分の教室、自分の席に座り、パソコンを開いて、プリグラムの続きを組む。
いつの間にか朝のSTは終わっていて、担任の高橋京子が前に立って話をしていた。
「転校生を紹介します」
そういえば、修正部に新しい部員がはいるようになっていたな。
転校前から問題児扱いとは。
寮では俺と同じ二階だったな。
「入ってきていいわよ」
京子が転校生を呼ぶ。
俺は気にせずキーボードを叩く。
「せめて自己紹介の時はやめろよ」
春樹に言われたので仕方なくやめた。
教室に転校生が入ってきた。
俺は転校生みる。
俺は動揺する。何がどうなってこうなった。
俺は驚きすぎて立ち上がってしまった。
同時に春樹も立ち上がる。
「「なんで!」」
同時に同じ言葉を言う。
だが、込められている感情が違う。
転校生は一例して、自分の名前を言った。
「谷口祐奈です」
彼女は俺を見て、本物の笑顔を見せた。
修正部の無感情推理Ⅲ 慶田陽山 @yozan-yoshida
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