第22話 赤い指輪

ネビュラとガロットは部屋の中で何かを話していた。

途中途中怒鳴り声が聞こえたが、何かあったら入る様にといわれていたため入口で立って待っていた。

きっと何か大切な話をしているんだろうと思ったからだ。


「レオ、待たせてすまなかった」

「あ、話終わったのか?」

「おうよー、何もなかったか?」

「ああ、とくには」


ガロットとネビュラが部屋からでてきた。

ネビュラが何かを手渡してきた。

それを受け取る。


「これは?」

「それをつけていてほしい」


赤い宝石の入った指輪を渡された。

言われたとおりに、右手の人差し指にはめておいた。


「魔除けみたいなもんさ、はずすなよ?」

「悪魔からそんなものを渡されるなんて思わなかったよ」


ガロットは自分の指をとんとんと叩いて注意をした。

赤い指輪をもう一度見たが、ただのアクセサリーにしか見えなかった。


「出かける準備をしよう、レオ」

「出かける?どこへ」

「黒曜族の宴だ」


ネビュラの後ろをついていく。

背後を振り向けば手を振って見送るガロットがいた。

二人で?

黒曜族の宴とやらにいくようだ。

今まで部屋に閉じ込められていたのに、突然どういう風の吹き回しだろうか。

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